別サイトへ投稿する前の、ラフ書き置場のような場所。
いい加減整理したい。
※現在、漫画家やイラストレーターとして活躍されている方々が昔描いて下さったイラストがあります。
絶対転載・保存等禁止です。
宜しくお願い致します。
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来たよ。
市民プールである。とはいえ、夏季は流れるプールが外に設置されており普通に愉しむ事が出来る。
勇者達は早速歓声を上げてプールへと向かった。
体操もせずに飛び込む、当然係員から注意が飛ぶ。苦笑いで顔を見合わせながら、流れるプールに身を任せた。
アサギとユキはまだ着替え中だ、女子は遅くなる。落ち着かないミノルとケンイチを他所に、トモハルとダイキは身を任せて水に流された。
着替え中、ユキが一瞬瞳を大きくする。「アサギちゃん、また胸が大きくなった?」と言いたかったのだが、やめた。
思わず自分の胸を見る、舌打ちする。気にせずアサギは着替え終わると、持ってきていたゴムで髪を結上げる。なるべく、水につかないように。ユキも身体を微かに震わしながら、頭部の高い位置で縛りピンクのシュシュをつける。
ユキの水着は、お気に入りのブランドのものだ。普通のパレオつきワンピースである。薄いピンクで、パレオにロゴが入っていた。シュシュはお揃いにしようとわざわざ購入したのだ、似たような色合いで。
一方アサギはセパレーツである、ビキニではないがくびれた腰に程好い胸、すらりと伸びる手足が申し分ない。縁取り黄色で緑色のその水着は、可愛らしさよりも健康的だった。胸元に小さなリボンが付属されている。
二人は手を繋ぎ、プールへと向かった。裸足で歩くと熱された床が熱い、笑いながら、ゆっくりと歩く。
眩しい陽射し、手を翳して遮りながら勇者達を捜す。丁度流されて一周してきたトモハルと視線が交差した。大きく手を振り、二人を呼んだトモハル。後方で思わずミノルとケンイチが裏返った声を出した。
二人のスクール水着なら何度か視ているが、やはり水着の種類が違うと脳に衝撃が走った。
まさかのアサギのくびれた腰と、形の良いへそに釘付けになるミノル。赤面し、慌てて後ろを向く。
「あれは。あれは……」
とても良く似合っているのだが、刺激が強過ぎた。水に入ってきたらしいアサギとユキに、トモハルがさり気無く声をかける。
「二人とも良く似合ってるね、可愛いや」
それは彼氏の台詞だろう!? とミノルとケンイチが目くじら立てたが、トモハルはけろっとしている。率直な意見なので、仕方がない。口篭り、上手く言葉が出てこない自分達の彼氏にユキは軽く苦笑した。何か言って欲しかったが、赤面し俯いているケンイチが可愛らしかったので良しとする。
アサギは控え目にミノルに近寄った、躊躇いがちに話しかける。
「水、気持ちがいいね」
「お、おぅ…・・・スライダー行こうぜ、スライダー! プールの醍醐味だろ!」
ろくに目も合わせず、慌ててダイキの腕を引っ張るとプールから上がる。溜息を吐き、トモハルがアサギの手をとった。
「行こうか、みんなで」
「うん、スライダー面白いものね」
苦手だ、というユキを強引に連れて、六人は何度もスライダーで遊んだ。ただ、スライダーはやりすぎると水着が摩擦で薄くなり、穴が開くという恐怖がある。なるべくアサギを視ないようにと、無理にスライダーを連続で滑っていたミノルの水着は、帰る頃に穴が開いてしまった。
まぁ、それも醍醐味か。
皆で売店のジャンクフードを食べ、笑う。疲れたら子供用プールで座り込み、話をする。
浮き輪に捕まって流れるプールを何度か廻りながら、勇者達は地球に戻ってきたことを実感した。
「やっぱ地球は楽だよな、何をするにしても。便利だ」
「食べ物は、あっちのほうが美味しかったけどね。空気も」
「また、行きたいなぁ。自由に行き来出来たらいいのに」
浮き輪に捕まり、同時に皆が溜息を吐く。辛い事もあったが、過ぎてしまえば思い出になる。良い思い出だ、勇者になってよかった。”世界を救い、仲間達は皆無事だった”からだ。
アサギだけが、浮かない顔で広がる青空を見つめている。親しかった魔族の仲間達を亡くしてしまった、その事実は消すことが出来ない。
「でもさ、どうなるんだろ。破壊の姫君」
「また召喚されるんじゃね? ピンチになったら」
何気なくそう言ったミノルに、皆が笑った。微かに、期待を篭めて。また、あの世界に行けることを願って。
楽しい記憶しかなかった、ケンイチがバリィを目の前で亡くしたのだが、それでも。勇者達には光り輝く世界だった。
勇者という誇らしい、自分達。魔法を操り、剣を振り、魔物を倒す……。
「また、みんなで行きたいね!」
……そこに、何が待つとも知らず。幼い勇者達はそう願った、”また、行きたい”と。
願いは叶えられるだろう、何故ならば、それは。
勇者達は早速歓声を上げてプールへと向かった。
体操もせずに飛び込む、当然係員から注意が飛ぶ。苦笑いで顔を見合わせながら、流れるプールに身を任せた。
アサギとユキはまだ着替え中だ、女子は遅くなる。落ち着かないミノルとケンイチを他所に、トモハルとダイキは身を任せて水に流された。
着替え中、ユキが一瞬瞳を大きくする。「アサギちゃん、また胸が大きくなった?」と言いたかったのだが、やめた。
思わず自分の胸を見る、舌打ちする。気にせずアサギは着替え終わると、持ってきていたゴムで髪を結上げる。なるべく、水につかないように。ユキも身体を微かに震わしながら、頭部の高い位置で縛りピンクのシュシュをつける。
ユキの水着は、お気に入りのブランドのものだ。普通のパレオつきワンピースである。薄いピンクで、パレオにロゴが入っていた。シュシュはお揃いにしようとわざわざ購入したのだ、似たような色合いで。
一方アサギはセパレーツである、ビキニではないがくびれた腰に程好い胸、すらりと伸びる手足が申し分ない。縁取り黄色で緑色のその水着は、可愛らしさよりも健康的だった。胸元に小さなリボンが付属されている。
二人は手を繋ぎ、プールへと向かった。裸足で歩くと熱された床が熱い、笑いながら、ゆっくりと歩く。
眩しい陽射し、手を翳して遮りながら勇者達を捜す。丁度流されて一周してきたトモハルと視線が交差した。大きく手を振り、二人を呼んだトモハル。後方で思わずミノルとケンイチが裏返った声を出した。
二人のスクール水着なら何度か視ているが、やはり水着の種類が違うと脳に衝撃が走った。
まさかのアサギのくびれた腰と、形の良いへそに釘付けになるミノル。赤面し、慌てて後ろを向く。
「あれは。あれは……」
とても良く似合っているのだが、刺激が強過ぎた。水に入ってきたらしいアサギとユキに、トモハルがさり気無く声をかける。
「二人とも良く似合ってるね、可愛いや」
それは彼氏の台詞だろう!? とミノルとケンイチが目くじら立てたが、トモハルはけろっとしている。率直な意見なので、仕方がない。口篭り、上手く言葉が出てこない自分達の彼氏にユキは軽く苦笑した。何か言って欲しかったが、赤面し俯いているケンイチが可愛らしかったので良しとする。
アサギは控え目にミノルに近寄った、躊躇いがちに話しかける。
「水、気持ちがいいね」
「お、おぅ…・・・スライダー行こうぜ、スライダー! プールの醍醐味だろ!」
ろくに目も合わせず、慌ててダイキの腕を引っ張るとプールから上がる。溜息を吐き、トモハルがアサギの手をとった。
「行こうか、みんなで」
「うん、スライダー面白いものね」
苦手だ、というユキを強引に連れて、六人は何度もスライダーで遊んだ。ただ、スライダーはやりすぎると水着が摩擦で薄くなり、穴が開くという恐怖がある。なるべくアサギを視ないようにと、無理にスライダーを連続で滑っていたミノルの水着は、帰る頃に穴が開いてしまった。
まぁ、それも醍醐味か。
皆で売店のジャンクフードを食べ、笑う。疲れたら子供用プールで座り込み、話をする。
浮き輪に捕まって流れるプールを何度か廻りながら、勇者達は地球に戻ってきたことを実感した。
「やっぱ地球は楽だよな、何をするにしても。便利だ」
「食べ物は、あっちのほうが美味しかったけどね。空気も」
「また、行きたいなぁ。自由に行き来出来たらいいのに」
浮き輪に捕まり、同時に皆が溜息を吐く。辛い事もあったが、過ぎてしまえば思い出になる。良い思い出だ、勇者になってよかった。”世界を救い、仲間達は皆無事だった”からだ。
アサギだけが、浮かない顔で広がる青空を見つめている。親しかった魔族の仲間達を亡くしてしまった、その事実は消すことが出来ない。
「でもさ、どうなるんだろ。破壊の姫君」
「また召喚されるんじゃね? ピンチになったら」
何気なくそう言ったミノルに、皆が笑った。微かに、期待を篭めて。また、あの世界に行けることを願って。
楽しい記憶しかなかった、ケンイチがバリィを目の前で亡くしたのだが、それでも。勇者達には光り輝く世界だった。
勇者という誇らしい、自分達。魔法を操り、剣を振り、魔物を倒す……。
「また、みんなで行きたいね!」
……そこに、何が待つとも知らず。幼い勇者達はそう願った、”また、行きたい”と。
願いは叶えられるだろう、何故ならば、それは。
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