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別サイトへ投稿する前の、ラフ書き置場のような場所。 いい加減整理したい。 ※現在、漫画家やイラストレーターとして活躍されている方々が昔描いて下さったイラストがあります。 絶対転載・保存等禁止です。 宜しくお願い致します。
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 ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。
 謝りきれない私の罪は、いつしか記憶から消えました。
 都合よく自分で消したのです。
 自分の存在に邪魔な記憶だから、消したのです。
 ごめんなさい、また私・・・。
 人を不幸にしてしまうみたいです。


 アサギがビエルという国に勤めてから、数ヶ月が経過した。
 時折テントで見る夢は、以前にもまして鮮明だ。
 そしてアサギは分かっていた、単なる夢ではないと。
 過去の、記憶だと。
 長身の男が自分の名を呼んでいる夢。
 懐かしくて、涙が出る。
 彼は、自分にとって、どんな存在だったのか。
 最初は、恋人かと錯覚した。
 だが、違う。彼は、恋人ではない・・・。
 
 良く見る夢は、その長身の彼に似た男が出てくる夢だ。
 顔はよく、見えなかった・・・。
 彼は、どうやら自分を嫌っているらしかった。
 嫌うというか、憎むというか。
 一度、殺されかけた夢も見た。
 いや・・・殺された、のか・・・?
 彼は何者なのか?
 アサギはふと、気づいてしまった。
 彼は、自分が好きだった人だ、ということに。
 
 思い出しつつある、過去の記憶。
 思い出してはいけない、しかし、思い出さねばならない。
 思い出した時、アサギはきっと崩壊する。
 思いださねば、罪から逃げることになる。
 

「・・・貴様、自分だけ記憶を失くして、生きていくつもりか!?
 人を騙して傷つけて苦しめて、この世界も破壊破壊するきか!?
 ・・・気の毒な男。
 貴様に惚れられた男の末路・・・貴様が一番良く知ってるだろう?
 二人の末路、知ってるだろう?
 どうせ貴様には、恋人なんて」


「ごめんなさい!!」
 アサギは荒い呼吸で、涙を頬に這わせながら飛び起きた。
「ご、ごめんなさ、ごめんなさ・・・・・」
 小刻みに身体を震わせて、うなされるように呟く。
 『ごめんなさい』と、口癖を。
 ふと、テントが揺れる。
 アサギは小さく悲鳴を漏らすと、慌てて布団を被った。
 ・・・呼吸が、おかしい。
 息が、出来ない。



 ・・・私は呪われた娘です。
 人に接すれば、その人を必ず不幸にするのです。
 私に好かれた人は、多大な不幸に飲み込まれ、絶望の淵にたたされます。
 人と、離れて生きなければいけなかったはずでした。
 人を、好きになってはいけないはずでした。
 記憶を失くした振りで、本当は覚えていたのかもしれない。
 ただ、都合が悪いから、失った振りをしていたのかもしれないのです。
 馬鹿な私、また同じ事を繰り返す・・・。
 でも。
 あの方は。
 私に、こう言ってくださったのです。
 嘘でも、嬉しかったのです。
 その言葉を、待って、いたのです・・・。


 「                  」

2000年くらい? の作品を旧HPから引っ張り出しました。

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