別サイトへ投稿する前の、ラフ書き置場のような場所。
いい加減整理したい。
※現在、漫画家やイラストレーターとして活躍されている方々が昔描いて下さったイラストがあります。
絶対転載・保存等禁止です。
宜しくお願い致します。
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(’ ’ )気がついたら10月中旬だった←
予定
10月 最悪更新不可
11月 トビィ・トランシス誕生日
12月 クリスマス
1月 アサギ・マビル誕生日
2月 バレンタイン
ベルーガ登場
3月 第四章完結
どうしてこの話が書けないかわかった、そうだ、トランシスとトビィが遭遇するからだ。
擬カレだと一緒にいるのに゚(゚´Д`゚)゚←
予定
10月 最悪更新不可
11月 トビィ・トランシス誕生日
12月 クリスマス
1月 アサギ・マビル誕生日
2月 バレンタイン
ベルーガ登場
3月 第四章完結
どうしてこの話が書けないかわかった、そうだ、トランシスとトビィが遭遇するからだ。
擬カレだと一緒にいるのに゚(゚´Д`゚)゚←
キィィィ、カトン。
「今何か音が聞こえなかったか?」
「いいえ、特に」
大股で天界城を歩くトビィと、続く人型のクレシダ、デズデモーナ。二体の竜を潜めきながら見つめてくる天界人達に睨みを利かし、トビィは先を急いだ。
「神とやらにもたまには役立って貰わないと、アサギに似た女の居所を掴むのは、奴の仕事だろう。見通せる筈だ」
「ですが、私にはその力量がないように思えます」
クレシダがさらりと告げるので、隣でデズデモーナが吹き出した。まさかそんなことを隣の雄が言うとは思わなかったのだ。常に無表情で何を考えているのか解らない、風を司るドラゴン。金の髪を揺らして歩くその姿は、やはり人型になっても無表情で無感情に思える。
しかし、ようやくデズデモーナにも解ってきた。クレシダは数倍面倒臭がりなだけで、一応感情は持ち合わせている事を。口を開くと辛辣だということも理解した、多分本人に他意はなく、思ったことをそのまま口にしてしまうだけなのだ。
誰かが傷つくとか、分が悪くなるとか、そういった空気を読むことをしないだけで。
しかし流石に神が治めるこの天界城で、神を非難することは拙いだろう。
一応一般的な事は教え込まねば、とデズデモーナは深い溜息を吐いた。頭を押さ眉を顰める。
「宙に浮かんでいたという、絵を信頼するならば耳も尖っていたし人間じゃないな。魔族か」
トビィが首を鳴らした、周囲にいた魔族はサイゴンを始め温和な者達だったが、オジロンは卑劣で下卑た輩だった。人間を標的とする魔族がいることも、トビィとて知っている。
「魔王アレクが死に、治める者がいない魔界。混乱しているのだろう、興味本位で人間界に来る魔族も増えそうだよな。やはり早いうちにナスタチュームに会いに行かないと」
「主が魔族の事で右往左往するのもおかしな話ですが、乗りかかった船ですか」
「……まぁそんなところだ」
見知った顔を見つけたトビィは遠くから声をかける、怪訝にその者が振り返る。
「クレロは何処に?」
「トビィ殿、貴殿の力量は認めておりますが、神や我らに対して不躾な態度と物言いは控えて頂けませんか?」
ソレルだ、平素温和な彼女だが、人間にはこと、厳しい。こうして天界城に人間が徘徊することも不愉快だと思っている彼女は、あからさまな態度をとる。
鼻で笑うと、トビィは腕を組んで立ち止まった。
「そうか、こっちも神の手先なんざまっぴらなんでね。面倒な事に首を突っ込みたくはない、帰ろう」
踵を返すと、トビィはドラゴン二体を連れて今来た廊下を歩き出す。クレシダ達も当然トビィの意向に従う、別に世界を救いたくて動いているわけではない。
唇を噛みソレルはそれを見ていた、傍にいた天界人が狼狽しソレルに声をかけようとするが、躊躇する。声をかけたら、ソレルの自尊心が傷つくことなど解りきっている。
「ナスタチュームにでも会いに行こう、あちらと会話したほうが話が通る気がする」
「御意に」
ふと、声が聴こえたのでトビィは足を止めた。アサギの声がしたのだ、久しぶりに聴いた声に顔を綻ばせると姿を探す。
「アサギがいるのか!」
「ですね、私にも聴こえました。会いに行きますか? もしかしたら神と会話されているのかもしれませんね」
聴こえた声は、弾んでいた。天界人と会話しているのならば、ここまで明るい声ではないだろう。となると、一応親しんでいる神が会話の相手だと思ったのだ。
「神に会うのは不服だが、アサギがいるのならば仕方がない」
「御意に」
「……ナスタチューム殿に会いに行くのでは」
クレシダの呟きを無視して、トビィとデズデモーナは声の聴こえた方向へ足を向けた。察するに、庭園がある場所だろう。
しかし、トビィは首を傾げる。こんなに楽しそうに会話出来る二人だったろうか、と。
「それにしても勝手にアサギと会うなど、神の奴も勝手なことを」
舌打ちし、多少会話の相手に苛立ちを覚えながらトビィは剣を引き抜いた。
突然の出来事に、唖然と後方でドラゴン達がそれを見つめる。遠慮がちに声をかけた。
「主? 何故剣を引き抜いたのです?」
言われ、トビィは立ち止まった。確かに右手には愛用の剣が握られている、剣先が光り輝いていた。一瞬呆けたが、軽く笑うと鞘に収めて振り返る。
「冗談だ」
「はは、そうでしたか」
笑ったデズデモーナの隣で、クレシダはそんな主を普段通りの視線で見つめる。冗談に思えなかった、確かに殺気を放っていた、まるで敵と対峙した時の様に俊敏に。
何事もなかったかのように歩き出したトビィに、何も言わず二体のドラゴンも歩き出す。しかしアサギの声が再び聴こえた瞬間に、また剣を抜き放ったので今度こそおかしいと、デズデモーナが止めに入った。
「主! いかがされました、また剣が!」
後ろから掴まれてトビィは我に返る、右手には、確かに剣が握られていた。抜いた記憶はあるのだが、何故抜いたのか解らない。混乱し、額を押さえる。
「大丈夫ですか、疲れているのでは?」
身を案じデズデモーナが声をかけるが、乾いた笑い声を出すと首を横に振る。
「いや、気にするな。すまなかったな」
何故、剣を抜いたのか。
トビィは瞳を細めて剣を握りしめている自分の右手を見つめる、若干震えているそれは、何を意味するのか。
声が聴こえた瞬間に、抜かねばと思った。
声は、アサギの声ではない。アサギの声に続いて聴こえた声だ、その男の声をトビィは知っている気がした。
急に身体中が冷えていく、一瞬身震いし、天井を仰げば瞬時に目の前が真っ白になった。
「来たか、ついに。いつかはこうなると思っていた」
その呟きなど二体のドラゴンには聞こえず、ただトビィは確信した”その男との出遭い”に唇を噛み締める。
心臓が跳ね上がる、強く剣を握り締めて一歩一歩進む。その足取りは、怒りを含んでいるように見えた。
二人の声が大きくなっていく、アサギと会話しているのは、声からしてクレロではない。もっと若い男だ。しかし親密なその会話にトビィは眉を顰める、アサギは誰とでもすぐに打ち解けるが、それにしても声色が聞いたことのないものだった。
まるで、相手に恋でもしているような。遠慮がちで、少し甲高くなっているそのアサギの声。
恋人はミノルだ、だが、相手の男はミノルではない。
アサギのその声が、誰に向けられるものなのかトビィは”知っていた”。
それこそ、宿命。廻り続ける運命の歯車は、容赦なく皆を巻き込む。
花が咲き乱れる庭園で、楽しそうに談笑している二人。
紫銀の髪色をした男が、アサギの肩を抱いていた。
噴水のほとりに腰掛けて、寄添っているその二人は親密以外のなにものでもない。
男を見た瞬間に、クレシダとデズデモーナは鳥肌が立つと同時に、トビィを見た。全く同じ髪と瞳の色だったからだ、何より顔つきも似ている気がした。
トビィが、剣を硬く握り締める。
身体から放たれる殺気に、ドラゴン二体は後退した、本気だと悟った。
アサギのその表情は頬を染めて、うっとりとしている。瞳は潤んで煌き、始終嬉しそうだった。自分には向けられることがない”女”の顔。
その顔は、隣にいるトビィと同じ髪と瞳の男に注がれる。見た瞬間に、絶望と同時に怒りが湧き上がる。大股で近づくと、二人も気がついてこちらを見る。
「トビィお兄様! よかった、後で捜しに行こうと思って」
嬉しそうに手を振り立ち上がったアサギの横で、その”知っている”因縁の男はゆっくりと下卑た笑みを口元に浮かべた。
……久しぶり。
……最悪だ。
二人は、視線でそんな会話をした。相手が誰だか解らない、けれども心が、記憶が、魂が憶えていた。
宿命の二人、因縁の相手、双子であったり、従兄弟であったり、親友だった筈の二人。
その時下界で活火山が一斉に噴火した、同時に突如として空を覆い隠した雨雲が雷鳴を轟かせ豪雨となり流れ出していた溶岩に降り注ぐ。
「トランシス、トビィお兄様です!」
「……あぁ、だろうね」
「今何か音が聞こえなかったか?」
「いいえ、特に」
大股で天界城を歩くトビィと、続く人型のクレシダ、デズデモーナ。二体の竜を潜めきながら見つめてくる天界人達に睨みを利かし、トビィは先を急いだ。
「神とやらにもたまには役立って貰わないと、アサギに似た女の居所を掴むのは、奴の仕事だろう。見通せる筈だ」
「ですが、私にはその力量がないように思えます」
クレシダがさらりと告げるので、隣でデズデモーナが吹き出した。まさかそんなことを隣の雄が言うとは思わなかったのだ。常に無表情で何を考えているのか解らない、風を司るドラゴン。金の髪を揺らして歩くその姿は、やはり人型になっても無表情で無感情に思える。
しかし、ようやくデズデモーナにも解ってきた。クレシダは数倍面倒臭がりなだけで、一応感情は持ち合わせている事を。口を開くと辛辣だということも理解した、多分本人に他意はなく、思ったことをそのまま口にしてしまうだけなのだ。
誰かが傷つくとか、分が悪くなるとか、そういった空気を読むことをしないだけで。
しかし流石に神が治めるこの天界城で、神を非難することは拙いだろう。
一応一般的な事は教え込まねば、とデズデモーナは深い溜息を吐いた。頭を押さ眉を顰める。
「宙に浮かんでいたという、絵を信頼するならば耳も尖っていたし人間じゃないな。魔族か」
トビィが首を鳴らした、周囲にいた魔族はサイゴンを始め温和な者達だったが、オジロンは卑劣で下卑た輩だった。人間を標的とする魔族がいることも、トビィとて知っている。
「魔王アレクが死に、治める者がいない魔界。混乱しているのだろう、興味本位で人間界に来る魔族も増えそうだよな。やはり早いうちにナスタチュームに会いに行かないと」
「主が魔族の事で右往左往するのもおかしな話ですが、乗りかかった船ですか」
「……まぁそんなところだ」
見知った顔を見つけたトビィは遠くから声をかける、怪訝にその者が振り返る。
「クレロは何処に?」
「トビィ殿、貴殿の力量は認めておりますが、神や我らに対して不躾な態度と物言いは控えて頂けませんか?」
ソレルだ、平素温和な彼女だが、人間にはこと、厳しい。こうして天界城に人間が徘徊することも不愉快だと思っている彼女は、あからさまな態度をとる。
鼻で笑うと、トビィは腕を組んで立ち止まった。
「そうか、こっちも神の手先なんざまっぴらなんでね。面倒な事に首を突っ込みたくはない、帰ろう」
踵を返すと、トビィはドラゴン二体を連れて今来た廊下を歩き出す。クレシダ達も当然トビィの意向に従う、別に世界を救いたくて動いているわけではない。
唇を噛みソレルはそれを見ていた、傍にいた天界人が狼狽しソレルに声をかけようとするが、躊躇する。声をかけたら、ソレルの自尊心が傷つくことなど解りきっている。
「ナスタチュームにでも会いに行こう、あちらと会話したほうが話が通る気がする」
「御意に」
ふと、声が聴こえたのでトビィは足を止めた。アサギの声がしたのだ、久しぶりに聴いた声に顔を綻ばせると姿を探す。
「アサギがいるのか!」
「ですね、私にも聴こえました。会いに行きますか? もしかしたら神と会話されているのかもしれませんね」
聴こえた声は、弾んでいた。天界人と会話しているのならば、ここまで明るい声ではないだろう。となると、一応親しんでいる神が会話の相手だと思ったのだ。
「神に会うのは不服だが、アサギがいるのならば仕方がない」
「御意に」
「……ナスタチューム殿に会いに行くのでは」
クレシダの呟きを無視して、トビィとデズデモーナは声の聴こえた方向へ足を向けた。察するに、庭園がある場所だろう。
しかし、トビィは首を傾げる。こんなに楽しそうに会話出来る二人だったろうか、と。
「それにしても勝手にアサギと会うなど、神の奴も勝手なことを」
舌打ちし、多少会話の相手に苛立ちを覚えながらトビィは剣を引き抜いた。
突然の出来事に、唖然と後方でドラゴン達がそれを見つめる。遠慮がちに声をかけた。
「主? 何故剣を引き抜いたのです?」
言われ、トビィは立ち止まった。確かに右手には愛用の剣が握られている、剣先が光り輝いていた。一瞬呆けたが、軽く笑うと鞘に収めて振り返る。
「冗談だ」
「はは、そうでしたか」
笑ったデズデモーナの隣で、クレシダはそんな主を普段通りの視線で見つめる。冗談に思えなかった、確かに殺気を放っていた、まるで敵と対峙した時の様に俊敏に。
何事もなかったかのように歩き出したトビィに、何も言わず二体のドラゴンも歩き出す。しかしアサギの声が再び聴こえた瞬間に、また剣を抜き放ったので今度こそおかしいと、デズデモーナが止めに入った。
「主! いかがされました、また剣が!」
後ろから掴まれてトビィは我に返る、右手には、確かに剣が握られていた。抜いた記憶はあるのだが、何故抜いたのか解らない。混乱し、額を押さえる。
「大丈夫ですか、疲れているのでは?」
身を案じデズデモーナが声をかけるが、乾いた笑い声を出すと首を横に振る。
「いや、気にするな。すまなかったな」
何故、剣を抜いたのか。
トビィは瞳を細めて剣を握りしめている自分の右手を見つめる、若干震えているそれは、何を意味するのか。
声が聴こえた瞬間に、抜かねばと思った。
声は、アサギの声ではない。アサギの声に続いて聴こえた声だ、その男の声をトビィは知っている気がした。
急に身体中が冷えていく、一瞬身震いし、天井を仰げば瞬時に目の前が真っ白になった。
「来たか、ついに。いつかはこうなると思っていた」
その呟きなど二体のドラゴンには聞こえず、ただトビィは確信した”その男との出遭い”に唇を噛み締める。
心臓が跳ね上がる、強く剣を握り締めて一歩一歩進む。その足取りは、怒りを含んでいるように見えた。
二人の声が大きくなっていく、アサギと会話しているのは、声からしてクレロではない。もっと若い男だ。しかし親密なその会話にトビィは眉を顰める、アサギは誰とでもすぐに打ち解けるが、それにしても声色が聞いたことのないものだった。
まるで、相手に恋でもしているような。遠慮がちで、少し甲高くなっているそのアサギの声。
恋人はミノルだ、だが、相手の男はミノルではない。
アサギのその声が、誰に向けられるものなのかトビィは”知っていた”。
それこそ、宿命。廻り続ける運命の歯車は、容赦なく皆を巻き込む。
花が咲き乱れる庭園で、楽しそうに談笑している二人。
紫銀の髪色をした男が、アサギの肩を抱いていた。
噴水のほとりに腰掛けて、寄添っているその二人は親密以外のなにものでもない。
男を見た瞬間に、クレシダとデズデモーナは鳥肌が立つと同時に、トビィを見た。全く同じ髪と瞳の色だったからだ、何より顔つきも似ている気がした。
トビィが、剣を硬く握り締める。
身体から放たれる殺気に、ドラゴン二体は後退した、本気だと悟った。
アサギのその表情は頬を染めて、うっとりとしている。瞳は潤んで煌き、始終嬉しそうだった。自分には向けられることがない”女”の顔。
その顔は、隣にいるトビィと同じ髪と瞳の男に注がれる。見た瞬間に、絶望と同時に怒りが湧き上がる。大股で近づくと、二人も気がついてこちらを見る。
「トビィお兄様! よかった、後で捜しに行こうと思って」
嬉しそうに手を振り立ち上がったアサギの横で、その”知っている”因縁の男はゆっくりと下卑た笑みを口元に浮かべた。
……久しぶり。
……最悪だ。
二人は、視線でそんな会話をした。相手が誰だか解らない、けれども心が、記憶が、魂が憶えていた。
宿命の二人、因縁の相手、双子であったり、従兄弟であったり、親友だった筈の二人。
その時下界で活火山が一斉に噴火した、同時に突如として空を覆い隠した雨雲が雷鳴を轟かせ豪雨となり流れ出していた溶岩に降り注ぐ。
「トランシス、トビィお兄様です!」
「……あぁ、だろうね」
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