別サイトへ投稿する前の、ラフ書き置場のような場所。
いい加減整理したい。
※現在、漫画家やイラストレーターとして活躍されている方々が昔描いて下さったイラストがあります。
絶対転載・保存等禁止です。
宜しくお願い致します。
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エディタがかわったら、文字数制限がががががが
確かに問題はない、安堵し胸を撫で下ろしたアサギだがこの髪色がなんなのか自分でも不気味だ。しかし、何処かで納得している自分もいる。
不気味というよりも”怖い”。何か解らなくて怖いのではなく、”本当は知ってそうで”怖かった。
指先で髪を摘み、視界に入れる。若葉色の髪が、さらさらと指の間から零れていった。
クレロに幻覚の魔法をかけてもらい、安心して地球へ戻ったアサギ。見送って竜達のところへ向かったトビィ。
ようやくミノルがそこへ姿を現した、二人の視線が交差し、すぐに気まずそうにミノルが逸らす。疚しい事があるからだ、アサギを一人で行かせたこと、それが心に突き刺さっている。幾ら、アサギが無事であると思っていも、無事であったとしても躊躇したことに変わりはない。
「おい」
トビィの声に、ミノルは恐る恐る視線を戻した。明らかに激怒しているトビィの様子に小さく悲鳴を上げる。最も会いたくなかった人物はアサギだが、次がトビィだ。引き攣った笑みを知らず浮かべていたミノルに、トビィは大股で近づく。
「どうしてお前がここにいる!? 要請があった時点で一緒に居たんだろう、お前、アサギの恋人だろ、何をしていた!」
胸倉を掴み、吼える様に声を荒げたトビィにミノルは萎縮し、何も言えなかった。視線を泳がせ、何も言う気がないミノルに舌打ちするとトビィはそのまま地面に放り投げる。床に叩き付けられ小さく呻いたミノルだが、そのまま転がり俯いたままだ。
「お前は何をしていた!?」
再度叫ぶトビィだが、やはり沈黙のミノル。不愉快極まりないと「腑抜けが」と言い捨てトビィはその脇を通り過ぎた。時間の無駄だと、思った。
「……アサギの恋人ではないのなら、オレが貰うがそれでもいいんだな?」
その問いにすら、ミノルは何も言えなかった。振り返ることなく、トビィはそのまま突き進みデズデモーナ、クレシダと合流する。怒りを露にしている主の様子に、二体の竜は多少緊張しつつ、その背にトビィを向かい入れる。
ミノルは、トビィが去ったことを確認するとようやく立ち上がり歩き出す。声を不審がって駆けつけてきた天界人達に愛想笑いを浮かべると、何も言わず地球へ戻った。
自室に戻り、空腹だった腹に何か入れようかとも思ったが、動きになれず床に転がる。
「アサギの恋人? それ、誰だっけ……俺じゃないんだよな。破棄したんだ、俺が。自ら」
堂々と恋人宣言をしたトビィに、何故かほっとしたミノルは乾いた声で笑う。涙が溢れた、あれくらい自信があればよかったのに、と唇を噛み締め涙を流す。声を押し殺し、久し振りに大泣きした。
悔しくて、そして情けなくて。
不気味というよりも”怖い”。何か解らなくて怖いのではなく、”本当は知ってそうで”怖かった。
指先で髪を摘み、視界に入れる。若葉色の髪が、さらさらと指の間から零れていった。
クレロに幻覚の魔法をかけてもらい、安心して地球へ戻ったアサギ。見送って竜達のところへ向かったトビィ。
ようやくミノルがそこへ姿を現した、二人の視線が交差し、すぐに気まずそうにミノルが逸らす。疚しい事があるからだ、アサギを一人で行かせたこと、それが心に突き刺さっている。幾ら、アサギが無事であると思っていも、無事であったとしても躊躇したことに変わりはない。
「おい」
トビィの声に、ミノルは恐る恐る視線を戻した。明らかに激怒しているトビィの様子に小さく悲鳴を上げる。最も会いたくなかった人物はアサギだが、次がトビィだ。引き攣った笑みを知らず浮かべていたミノルに、トビィは大股で近づく。
「どうしてお前がここにいる!? 要請があった時点で一緒に居たんだろう、お前、アサギの恋人だろ、何をしていた!」
胸倉を掴み、吼える様に声を荒げたトビィにミノルは萎縮し、何も言えなかった。視線を泳がせ、何も言う気がないミノルに舌打ちするとトビィはそのまま地面に放り投げる。床に叩き付けられ小さく呻いたミノルだが、そのまま転がり俯いたままだ。
「お前は何をしていた!?」
再度叫ぶトビィだが、やはり沈黙のミノル。不愉快極まりないと「腑抜けが」と言い捨てトビィはその脇を通り過ぎた。時間の無駄だと、思った。
「……アサギの恋人ではないのなら、オレが貰うがそれでもいいんだな?」
その問いにすら、ミノルは何も言えなかった。振り返ることなく、トビィはそのまま突き進みデズデモーナ、クレシダと合流する。怒りを露にしている主の様子に、二体の竜は多少緊張しつつ、その背にトビィを向かい入れる。
ミノルは、トビィが去ったことを確認するとようやく立ち上がり歩き出す。声を不審がって駆けつけてきた天界人達に愛想笑いを浮かべると、何も言わず地球へ戻った。
自室に戻り、空腹だった腹に何か入れようかとも思ったが、動きになれず床に転がる。
「アサギの恋人? それ、誰だっけ……俺じゃないんだよな。破棄したんだ、俺が。自ら」
堂々と恋人宣言をしたトビィに、何故かほっとしたミノルは乾いた声で笑う。涙が溢れた、あれくらい自信があればよかったのに、と唇を噛み締め涙を流す。声を押し殺し、久し振りに大泣きした。
悔しくて、そして情けなくて。
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