別サイトへ投稿する前の、ラフ書き置場のような場所。
いい加減整理したい。
※現在、漫画家やイラストレーターとして活躍されている方々が昔描いて下さったイラストがあります。
絶対転載・保存等禁止です。
宜しくお願い致します。
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年内でマビルまで仕上げたい自分の無謀な意気込み。えいえいおーーーーーーーー。
えーっと。
48→ジェノヴァへ戻り、集結(ケンイチ組と、ダイキ組)。トモハル組待ち。
49~51→アサギ、すたーと!!!!
52→外伝4導入(小説の間で書き終えている予定なので、簡単にぽん、っと)
53~57→トモハル組、再スタート
58~アサギ、再スタート
最終話、目標70。
↑なんか。
2009年2月にこんな記載があったので。
マビル
↓
トモハル
↓
アサギ
というわけで、マビルです。
違いました。
すっかり、3星メンバーの事を忘れてました。
ザザ様のガルーダがなかったら、書き忘れたまま一章が終わっていたかもしれません(マテや)。
ザザ様、ありがとうですよーっ。
というわけで、3星です。
最も苦手な星です。
頑張ろう、終わらせたらマビルだ。
でも、肝心のマビルの冒頭部分が行方不明で打ち込めないのです。
※それで思い出したともいう
困ったー。
トーマの戻り方が思い出せないー。
23日。
年始の旅行に向けてコンタクトを作り直しに出かけたら、右目に酷い傷がついているらしく通院する羽目に。
長くつけすぎですから、早目に外してくださいね
・・・と、言われましたが、まだつけてます。
寝る前しか外さないんですよね、私。
全く見えないから!!!
という、愚痴でした。
寝よう・・・。
日曜日に71話、完結予定です。
3星チュザーレ編は、72話で終わらせたいところです。
・・・乱雑な扱い。
セーラとメアリがいるので、二人にスポット当てたいトコです。
73~マビルで。
以下、私メモ。
アーサー達はハーピー軍団を倒すので、それはそのまま移動。
一気に盛り返し、徐々に街を取り返してきたところで、4星クレオへと転送を決意。
行き先、ジェノヴァ。
ケンイチ、ダイキ達と合流。
・・・予定。
マビル、トーマ帰宅につき。
そのままこれもそっくり移動。
トーマ、お出かけにつき、トモハル&ミノル編へ。
この辺もそっくりそのまま移動。
ピョートルにて、セントラヴァーズ入手、トーマ外れる。
ジェノヴァへ帰路。
アサギ、再開。
この辺そのままそっくり移動。
注意
①早目にロシファをイヴァンへ移動させること
②早目にトビィをイヴァンへ(同上)
ロシファが あれになって アレクが どぎゃーん で、皆がイヴァンへ来る前に、外伝2挿入のこと。
えーっと。
48→ジェノヴァへ戻り、集結(ケンイチ組と、ダイキ組)。トモハル組待ち。
49~51→アサギ、すたーと!!!!
52→外伝4導入(小説の間で書き終えている予定なので、簡単にぽん、っと)
53~57→トモハル組、再スタート
58~アサギ、再スタート
最終話、目標70。
↑なんか。
2009年2月にこんな記載があったので。
マビル
↓
トモハル
↓
アサギ
というわけで、マビルです。
違いました。
すっかり、3星メンバーの事を忘れてました。
ザザ様のガルーダがなかったら、書き忘れたまま一章が終わっていたかもしれません(マテや)。
ザザ様、ありがとうですよーっ。
というわけで、3星です。
最も苦手な星です。
頑張ろう、終わらせたらマビルだ。
でも、肝心のマビルの冒頭部分が行方不明で打ち込めないのです。
※それで思い出したともいう
困ったー。
トーマの戻り方が思い出せないー。
23日。
年始の旅行に向けてコンタクトを作り直しに出かけたら、右目に酷い傷がついているらしく通院する羽目に。
長くつけすぎですから、早目に外してくださいね
・・・と、言われましたが、まだつけてます。
寝る前しか外さないんですよね、私。
全く見えないから!!!
という、愚痴でした。
寝よう・・・。
日曜日に71話、完結予定です。
3星チュザーレ編は、72話で終わらせたいところです。
・・・乱雑な扱い。
セーラとメアリがいるので、二人にスポット当てたいトコです。
73~マビルで。
以下、私メモ。
アーサー達はハーピー軍団を倒すので、それはそのまま移動。
一気に盛り返し、徐々に街を取り返してきたところで、4星クレオへと転送を決意。
行き先、ジェノヴァ。
ケンイチ、ダイキ達と合流。
・・・予定。
マビル、トーマ帰宅につき。
そのままこれもそっくり移動。
トーマ、お出かけにつき、トモハル&ミノル編へ。
この辺もそっくりそのまま移動。
ピョートルにて、セントラヴァーズ入手、トーマ外れる。
ジェノヴァへ帰路。
アサギ、再開。
この辺そのままそっくり移動。
注意
①早目にロシファをイヴァンへ移動させること
②早目にトビィをイヴァンへ(同上)
ロシファが あれになって アレクが どぎゃーん で、皆がイヴァンへ来る前に、外伝2挿入のこと。
「アーサー!? どうであったのだ!?」
「おぉ、よくぞご無事で!!」
「勇者殿は!? お会いできたのでしょうな!?」
3星チュザーレ、ボルジア城。
学者やら神官が集まっている、城の一角にて。
アーサーは突如として戦果報告を話していた、その者達の前に姿を現す。
転移魔法は身体に当然大きな負担がかかる、近くの報告書がまとめて置かれていた棚によろめきながらもたれかかった。
皆口々に質問してくるが、荒い呼吸で苦笑いをするのが限界だ。
強度な精神、及び魔力を要する転移魔法。
しかも、今回行ったのは”惑星間の移動”だった。
4星クレオから、3星チュザーレへとの転移。
賢者と呼ばれているアーサーは、無論並外れた精神力の持ち主で、だからこそ簡単に一行の前から姿を消しこうして自分の星へと戻ったわけだが・・・。
計り知れない負担が身体を、とりわけ脳に圧し掛かる。
吐き気、眩暈、頭痛、思わず口元を押さえる。
設備の整った場所からならば比較的簡単だ、他にも祈りを捧げる魔術師達がいるならば軽減できる。
だが、簡易な魔方陣からのたった一人での転移、そして先にも協力者がいない。
4星に居る一行にはいい加減な行動に見えても仕方がなかったのだが、アーサーにとっては生死をかけた賭けでもあった。
未熟なものが行えば、時空の歪に入ったまま出てこられない。
自分の行き先を念じ、それだけを全身で感じながら魔力を放出し決死の覚悟で挑むからこそ成功し得る。
どよめきは部屋から溢れ出た、救護の者が駆けつけ皆でアーサーを支えながらともかく医務室へと急行。
ベッドに横たえさせると、直様薬湯の調合が始まる。
皆を安心させようと、懸命に微笑するアーサーだが顔色は誰が見ても悪い。
暫し休息を、と半ば強引に眠らされたアーサーは、苦笑しそれでも素直に瞳を閉じる。
アーサーが帰還した事は、伏せっている間に城中に知れ渡っていた。
丸一日眠り続け、目覚めた時には部屋に顔見知りが。
軽い眩暈と頭痛に顔を歪めたが、用意されていた薬湯を飲み数分後多少は慣れた身体に一息。
ベッドから起き上がると、早々に国王への謁見を申し込む。
早速、一刻も早く、この目で見たことを伝えねばならない。
3星チュザーレ、ボルジア城。
チュザーレの北半球に位置しており、赤道付近でもある。
暑い国で、一年中夏ではないか・・・と思わせるような気温であるがそうではない。
郊外へと足を進めると、心地良い季節感に包まれている。
一年は”雨季””暑季””寒季”のほぼ三つに分かれる、地球の日本でいう過ごし易い春及び秋が抜けていた。
しかしながら、移り行く時の流れに花々は可憐で瑞々しく、その季節折々の風や光に応える色合いを出す。
実る豊かな果実は伸びやかに育ち、人々は全ての天候に感謝した。
太陽に、雨に、風に・・・自然に絶大な恩恵を捧げる。
大地には、豊穣の祈りを毎年捧げ、過ごしてきた。
ところが、ミラボーなる魔王が現われてから、というものの人々はそれすらままならない状態である。
無論、代々伝わってきている通りに祈りを捧げるものも少なくはないのだが、確実に減少傾向だった。
幾つかの街や村は、魔物の襲撃に対応する術を持たず、滅亡へと。
今や大都市に人々は集結し、必死に騎士を始めとし腕に少しでも自信のある者達が懸命に防衛している現状。
街から一歩出るにも一苦労、遠く離れた漁業や森に行こうものなら命がけ。
『熱気を含みし大地に 花が激しく溢れ咲き乱れ 果実ははちきれんとばかりに
来たれ恵みの雨よ 麗しの花よ歓喜の色で迎えたもう 果実香しくたわわに実れ』
7月にはこのような詩が各地で歌われ、皆で舞を捧げていたのだが今ではその祭りごとが消えかけている。
歌うもの、といえばまだ魔物の恐怖を知らない、遊びたい子供達だ。
子供から子供へと代々受け継がれ、広場に集合し大人達の忘れてしまった詩を歌う。
そして、願うのだ”聖霊神エアリー”様に。
街の外に出て遊べないのならば、街の中で新しい場所を探しながら、笑いながら居たい。
毎日怯え、疲労の顔色を浮かべている大人達に子供達は嫌気がさしていた。
子供らの天使のような歌声に、幾人かの大人達は耳を傾ける。
だが、耳を貸していられないほど状況は深刻だった。
この星の人々が太古より祈りを捧げてきたもの・・・聖霊神・エアリー。
崇拝している者も確かに存在するのだが、神に頼ったところで現状は良くならず。
次第に人々は崇拝を忘れていった。
神は、何もしてはくれない。
信用を失いつつある、聖霊神・エアリー。
埃を被ったタペストリーが、何処かの家に。
罅割れた銅像が、何処かの家に。
国王との謁見、終了。
勇者に確かに出会ったこと、勇者は六人存在しているということ、全員4星クレオにいるということ、内最も絶大な能力を誇ると思われる4星クレオの美しい勇者が魔王に拉致されたということ、そして3星ミラボーの魔王が現在4星に移動しているということ・・・。
手短にアーサーは語る、一言一言に皆何ともいえぬ声を発していた。
勇者が存在し、合流出来たことは非常に良い事だが・・・拉致とは。
絶望的なのではないのか? 皆の表情に陰りが。
数時間経過しようやく解放されたアーサーの耳に、突如激しい雨の音が届いてきた。
外を見れば鉛色の雲が空を埋め尽くしている、大地を叩きつけるかのように激しく雨が降り注いでいた。
「雨ですか。こういう時に限ってあいつらは襲ってきますしね」
独り言、愛用の杖を右手で握り締めるとアーサーは歩幅を大きめに。
城の上層部へと階段を上りながら、首を鳴らした。
屋上に出れば、魔導士に僧侶、弓兵などが待機している。
「大丈夫ですか、アーサー殿! 心強いですがお身体は」
「問題ない、気にしないで下さい」
「はっ!」
数人が安堵した表情で駆け寄ってきた、一人一人に声をかけ、アーサーは進む。
敵の襲来が近いことを予感したアーサー、唇を噛締めると煩すぎる雨音に眉を顰める。
だが、次の瞬間唖然と一人の名を呼んだ。
「ナスカ・・・? ナスカなのか!?」
それは、叫び声に近かった。
振り返った少女は、ゆっくりと笑みを浮かべながら雨に濡れた髪を弄りつつ微笑した。
「そんな狐につままれたような顔をしないで。私は死んだりしない、約束したでしょうアーサーと」
雲一つない青空を連想させる雄大な水色の髪は緩やかなウェーブを描き、濃い青の瞳は深い水底を連想させる。
ナスカ=スチュアート。
神殿プロセインを守護する為に派遣された一人で、アーサーの幼馴染、同じく賢者の称号を得ている少女だ。
アーサーが驚くのも無理はない、全滅したと聞かされていたからである。
上手く言葉が出てこないアーサーに代わり、柔らかな笑みを浮かべてナスカは微笑んだままだった。
「世評を気にするなんて、貴方らしくないわね? だけど、その話は後になりそうだわ」
ナスカの微笑が急に強張る、瞳に戦意を宿す。
と、同時にアーサーも既に杖を掲げ詠唱に入っていた。
誰かの一声、反応するように鋭く下卑た叫び声を上げながら頭上から魔物が襲い掛かってくる。
美しい半裸の少女、しかし下半身は鳥。
肉を抉り取る鋭い爪に、背にはドブ色の羽、空の部隊ハーピーだ。
クレオにて、アリナやトビィが遭遇したセイレーンに似てはいるが、こちらは声が美しくない。
人間の少女のなれの果てだとも、邪悪な魔法による合成生物だとも言われるが真相は不明だった。
そして、それを指揮しているのはドラゴンに乗った魔導士らしい。
戦闘開始である、二人の賢者は互いに得意の呪文を放った。
「おぉ、よくぞご無事で!!」
「勇者殿は!? お会いできたのでしょうな!?」
3星チュザーレ、ボルジア城。
学者やら神官が集まっている、城の一角にて。
アーサーは突如として戦果報告を話していた、その者達の前に姿を現す。
転移魔法は身体に当然大きな負担がかかる、近くの報告書がまとめて置かれていた棚によろめきながらもたれかかった。
皆口々に質問してくるが、荒い呼吸で苦笑いをするのが限界だ。
強度な精神、及び魔力を要する転移魔法。
しかも、今回行ったのは”惑星間の移動”だった。
4星クレオから、3星チュザーレへとの転移。
賢者と呼ばれているアーサーは、無論並外れた精神力の持ち主で、だからこそ簡単に一行の前から姿を消しこうして自分の星へと戻ったわけだが・・・。
計り知れない負担が身体を、とりわけ脳に圧し掛かる。
吐き気、眩暈、頭痛、思わず口元を押さえる。
設備の整った場所からならば比較的簡単だ、他にも祈りを捧げる魔術師達がいるならば軽減できる。
だが、簡易な魔方陣からのたった一人での転移、そして先にも協力者がいない。
4星に居る一行にはいい加減な行動に見えても仕方がなかったのだが、アーサーにとっては生死をかけた賭けでもあった。
未熟なものが行えば、時空の歪に入ったまま出てこられない。
自分の行き先を念じ、それだけを全身で感じながら魔力を放出し決死の覚悟で挑むからこそ成功し得る。
どよめきは部屋から溢れ出た、救護の者が駆けつけ皆でアーサーを支えながらともかく医務室へと急行。
ベッドに横たえさせると、直様薬湯の調合が始まる。
皆を安心させようと、懸命に微笑するアーサーだが顔色は誰が見ても悪い。
暫し休息を、と半ば強引に眠らされたアーサーは、苦笑しそれでも素直に瞳を閉じる。
アーサーが帰還した事は、伏せっている間に城中に知れ渡っていた。
丸一日眠り続け、目覚めた時には部屋に顔見知りが。
軽い眩暈と頭痛に顔を歪めたが、用意されていた薬湯を飲み数分後多少は慣れた身体に一息。
ベッドから起き上がると、早々に国王への謁見を申し込む。
早速、一刻も早く、この目で見たことを伝えねばならない。
3星チュザーレ、ボルジア城。
チュザーレの北半球に位置しており、赤道付近でもある。
暑い国で、一年中夏ではないか・・・と思わせるような気温であるがそうではない。
郊外へと足を進めると、心地良い季節感に包まれている。
一年は”雨季””暑季””寒季”のほぼ三つに分かれる、地球の日本でいう過ごし易い春及び秋が抜けていた。
しかしながら、移り行く時の流れに花々は可憐で瑞々しく、その季節折々の風や光に応える色合いを出す。
実る豊かな果実は伸びやかに育ち、人々は全ての天候に感謝した。
太陽に、雨に、風に・・・自然に絶大な恩恵を捧げる。
大地には、豊穣の祈りを毎年捧げ、過ごしてきた。
ところが、ミラボーなる魔王が現われてから、というものの人々はそれすらままならない状態である。
無論、代々伝わってきている通りに祈りを捧げるものも少なくはないのだが、確実に減少傾向だった。
幾つかの街や村は、魔物の襲撃に対応する術を持たず、滅亡へと。
今や大都市に人々は集結し、必死に騎士を始めとし腕に少しでも自信のある者達が懸命に防衛している現状。
街から一歩出るにも一苦労、遠く離れた漁業や森に行こうものなら命がけ。
『熱気を含みし大地に 花が激しく溢れ咲き乱れ 果実ははちきれんとばかりに
来たれ恵みの雨よ 麗しの花よ歓喜の色で迎えたもう 果実香しくたわわに実れ』
7月にはこのような詩が各地で歌われ、皆で舞を捧げていたのだが今ではその祭りごとが消えかけている。
歌うもの、といえばまだ魔物の恐怖を知らない、遊びたい子供達だ。
子供から子供へと代々受け継がれ、広場に集合し大人達の忘れてしまった詩を歌う。
そして、願うのだ”聖霊神エアリー”様に。
街の外に出て遊べないのならば、街の中で新しい場所を探しながら、笑いながら居たい。
毎日怯え、疲労の顔色を浮かべている大人達に子供達は嫌気がさしていた。
子供らの天使のような歌声に、幾人かの大人達は耳を傾ける。
だが、耳を貸していられないほど状況は深刻だった。
この星の人々が太古より祈りを捧げてきたもの・・・聖霊神・エアリー。
崇拝している者も確かに存在するのだが、神に頼ったところで現状は良くならず。
次第に人々は崇拝を忘れていった。
神は、何もしてはくれない。
信用を失いつつある、聖霊神・エアリー。
埃を被ったタペストリーが、何処かの家に。
罅割れた銅像が、何処かの家に。
国王との謁見、終了。
勇者に確かに出会ったこと、勇者は六人存在しているということ、全員4星クレオにいるということ、内最も絶大な能力を誇ると思われる4星クレオの美しい勇者が魔王に拉致されたということ、そして3星ミラボーの魔王が現在4星に移動しているということ・・・。
手短にアーサーは語る、一言一言に皆何ともいえぬ声を発していた。
勇者が存在し、合流出来たことは非常に良い事だが・・・拉致とは。
絶望的なのではないのか? 皆の表情に陰りが。
数時間経過しようやく解放されたアーサーの耳に、突如激しい雨の音が届いてきた。
外を見れば鉛色の雲が空を埋め尽くしている、大地を叩きつけるかのように激しく雨が降り注いでいた。
「雨ですか。こういう時に限ってあいつらは襲ってきますしね」
独り言、愛用の杖を右手で握り締めるとアーサーは歩幅を大きめに。
城の上層部へと階段を上りながら、首を鳴らした。
屋上に出れば、魔導士に僧侶、弓兵などが待機している。
「大丈夫ですか、アーサー殿! 心強いですがお身体は」
「問題ない、気にしないで下さい」
「はっ!」
数人が安堵した表情で駆け寄ってきた、一人一人に声をかけ、アーサーは進む。
敵の襲来が近いことを予感したアーサー、唇を噛締めると煩すぎる雨音に眉を顰める。
だが、次の瞬間唖然と一人の名を呼んだ。
「ナスカ・・・? ナスカなのか!?」
それは、叫び声に近かった。
振り返った少女は、ゆっくりと笑みを浮かべながら雨に濡れた髪を弄りつつ微笑した。
「そんな狐につままれたような顔をしないで。私は死んだりしない、約束したでしょうアーサーと」
雲一つない青空を連想させる雄大な水色の髪は緩やかなウェーブを描き、濃い青の瞳は深い水底を連想させる。
ナスカ=スチュアート。
神殿プロセインを守護する為に派遣された一人で、アーサーの幼馴染、同じく賢者の称号を得ている少女だ。
アーサーが驚くのも無理はない、全滅したと聞かされていたからである。
上手く言葉が出てこないアーサーに代わり、柔らかな笑みを浮かべてナスカは微笑んだままだった。
「世評を気にするなんて、貴方らしくないわね? だけど、その話は後になりそうだわ」
ナスカの微笑が急に強張る、瞳に戦意を宿す。
と、同時にアーサーも既に杖を掲げ詠唱に入っていた。
誰かの一声、反応するように鋭く下卑た叫び声を上げながら頭上から魔物が襲い掛かってくる。
美しい半裸の少女、しかし下半身は鳥。
肉を抉り取る鋭い爪に、背にはドブ色の羽、空の部隊ハーピーだ。
クレオにて、アリナやトビィが遭遇したセイレーンに似てはいるが、こちらは声が美しくない。
人間の少女のなれの果てだとも、邪悪な魔法による合成生物だとも言われるが真相は不明だった。
そして、それを指揮しているのはドラゴンに乗った魔導士らしい。
戦闘開始である、二人の賢者は互いに得意の呪文を放った。
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