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別サイトへ投稿する前の、ラフ書き置場のような場所。 いい加減整理したい。 ※現在、漫画家やイラストレーターとして活躍されている方々が昔描いて下さったイラストがあります。 絶対転載・保存等禁止です。 宜しくお願い致します。
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10月17日。KOCに入国が出来ません、メンテ中でした。
むーん、困ったー、です。
困ったといえば、久し振りに昔愛用していたワープロを起動しました。
DESは基本そちらにデータが入っております、80話の続きが入っております。

・・・動かないよ!? ワープロっ。

・・・思い出せないのです、トーマがミノルに渡した最重要アイテム(魔王戦でそれがないとミノルが死ぬ可能性が)の詳細とか名前とかがっ。
強行突破、頑張れ私。

101010_172940.jpg←フェリシモで星座好きにはたまらないコレクションが!!
年間だけど、星座のハンコ。
使ってみました、牡牛座と、オリオン。
・・・綺麗に映りませんが(倒)。
所要時間15分のトーマ。
折角カラーのハンコ使ったので、色つけたいところー。
10月10日。


限定版予約してあるので、ますます時間がないのですが、小十郎だけは・・・!
小十郎だけは・・・っ!!!!
全部データ収集しないとおおおおおおおおおぉ!!!!
・・・と、いう気合でした。
11月はLeadのミュージカルなので東京さへお出かけです。
わぁい、楽しみだ!  9月26日。

「真っ直ぐに東へ進み続ければ、ジョアン。気を緩めずに進もう」

本調子ではないが、ほぼ回復したライアンがミノルの馬車指導に当たっている。
雨の日も、風の日も、灼熱の太陽が降り注ぐ日もミノルは必死だった。
馬車の中ではトーマが退屈そうに寝そべったまま、そんなミノルを見ている。
マダーニは荷物の整理に、武器の手入れだ。
先日多大に薬草を使用した、一気に固めて置いて取り易くしたり愛用していた毒剣の手入れを。
小瓶の中に多々の毒草を入れ込み漬け込んで、矢尻を浸したり。
管理しているのは無論マダーニなのだから、自分が扱いやすいように、取り出しやすいように独断で整理しているのである。

「マダーニ! 次に休憩できそうな場所が見つかれば馬を休ませるが・・・」
「出来れば森がいいわね、薬草や食材を探したいのだけれど」
「了解」

トモハルは、目を醒ましていたが身体が軋んで起き上がるのもやっとだった。
いつまでも寝ていられないのは解っている、身体が鈍って剣の感覚を忘れてしまう。
・・・折角、コツを掴み始めていたような気がしたのに。
半身だけでも起き上がり、トモハルは魔導書に眼を落とす。
顔を顰めながら、重く息を吐きながら懸命に字を目で追う。
見ている魔導書は、回復のものだった。
自身で、傷を完治する気でいるのだ。
小さく欠伸をし、トーマは瞳を閉じる、本来飛行能力を身につけているトーマは馬車で陸路を行かなくても簡単に素早く進む事が出来る。
だが、この退屈な時間も旅の醍醐味だとトーマは解釈した。
数時間後、小川が流れている開けた場所に出た、付近に森もある。
ライアンは迷わずそこに馬車を止める、馬を休ませてやらないと移動することが出来ない。
川で水を飲み、近場の草を食べている馬達、周囲の気配を窺いライアンは今宵、ここで就寝する事を決意した。
就寝は交代で行う、馬車ではなく地面に寝転がって。
早々に焚き火の準備を開始した、寒くはないが陽が落ちる頃には火を灯し周囲に警戒させねばならない。
近辺には人間を襲う狼や野犬も居る、魔物だけに注意を払えばよいというものでもない。
そういった相手には、やはり火が友好的だ。
ライアンは焚き火用意後狩りに出かけた、補充できるときに魚や兎、鹿を狩り燻製にしておくのだ。
トモハルは馬車から降り立つと、不安定な足取りだがミノルと剣の稽古を始める。
痛みを堪えながら、それでも歯を食いしばり額に汗を滲ませながら。
マダーニは夕飯の準備だ、ライアンからの獲物に期待し自分は近辺の食べられる野草を摘む。
トーマは、首を傾げて眺めていた、一人で旅をしている自分にとってこんな光景は初めてだった。
気楽な一人旅、だがこういうのも、悪くはない・・・。
トーマは、肩を竦めると一人、右手を地中に翳して神経を集中させる。
何かを探すように、足取りを進めながら瞳を軽く閉じて。
馬車から数十メートル離れた位置で、トーマは立ち止まった。
軽く口元に笑みを浮かべると、満足そうに頷きそのまま、唇を湿らせて何か呟いた。
次の、瞬間だった。

ドォン!

轟音。
何事かと武器を構えたマダーニ、振り返ったミノルとトモハル。
そこには、仁王立ちして誇らしげに立っているトーマの姿。
背後には、湯気。

「僕、毎晩お風呂に浸かりたいんだよね~。潔癖症なんだ」

にこり、と無邪気に微笑んだ。
唖然と三人は見守る、ようやく理解出来た、どうやらトーマは温泉を探し当てたらしい。
地面を抉り取り、簡易な風呂を作ったのだ。

「この付近の温泉、質はどうかなぁ・・・。疲れがとれるといいけど、ね」

しゃがんで、右手を湯に入れてみる。
少し高温だったのだろうか、一旦手を引き抜いたが、静かに再び湯に手を入れた。
指先を軽く触れ合わせ、確認。

「うん・・・いいんじゃないかな・・・。ラドンやトロンが高そうだね」

温泉マニアなのかっ、とトモハルは思わず突っ込みそうになったが言葉を飲み込む。
指先だけで成分がわかるのならば、かなりのものだろう。
自分も何か手伝いたくなり、トーマはこの方法をとったのだ。

「トーマちゃんっ! あなた、最高よっ!」

猛ダッシュして胸にトーマを押し付けるマダーニ、呼吸困難に陥ったトーマは豊満な胸の下で苦笑いだ。
女性としてはやはり、汗を流したい。
川辺で水浴びの予定だったが、質の良い温泉があればもう、感謝感激雨霰だ。

「よかったじゃん、お前の怪我にもいーんじゃね?」
「あぁ、そうだね」

ミノルとトモハルも、嬉しそうに笑い合うとトーマに駆け寄った。
帰宅したライアンも、温泉を見て大喜びだった。
焚き火を囲んで、水と小麦粉を練って焼いたものにオリーブオイルを垂らし食べる。
串刺しにして焼いてある川魚には、無論塩を。
新鮮な小鹿の肉は、野草と合わせてスープに。
非常に豪華な夕飯だった、思わず皆の顔が綻んでしまう。
五人で焚き火を囲んで、星空を見上げて。
目的を忘れてしまうくらい、穏やかな時間だった。
マダーニが最初に温泉に浸かり、長過ぎたため男達は軽く転寝を。
次は男達が豪快に四人で浸かった、砂塗れの湯だがそれもまた、野生的。

「お前、すげーのな」
「大した事じゃないよ」

上機嫌でミノルが大はしゃぎしてトーマに語りかければ、鼻で笑って返答してきた。

「でも、凄い魔力だ。俺にも凄さが解るよ」

初めての、トモハルとの会話だった。
じっと、トーマはトモハルを見つめる。
不思議そうに小首傾げたトモハルに、トーマは我に返ると「・・・まぁ、ね。まだ僕は物足りないけど師匠が優秀だから」と小声で返した。

「なぁ、トーマ。お前も一緒にずっと来いよ! 一緒に魔王倒そうぜ、お前がいると心強いし、魔法、俺らにも教えてくれよ」
「・・・駄目だなぁ、ミノル君。人に頼っていたら前に進めないよ? ・・・ずっとは一緒に居られないけど、一緒に居られる限り教えてあげてもいいけど、さ」

情けない、とばかり大袈裟に身体を震わせてトーマはミノルに湯をかけた。
怪訝に顔を顰めたミノルだが、両手で大きくお湯をトーマに投げかける。
温泉は、戦場になった。
トモハルもライアンも巻き込み、大騒動だ。
四人の顔には、笑顔。
湯冷めしないように毛布に包まり焚き火の前に居たマダーニは、微笑ましそうに遠くの喧騒を聞きながら、茶を啜る。
徐に立ち上がると、簡易な結界を施し万が一に備える。
折角の休憩だ、皆で眠りたい。
マダーニの特製、紅茶をベースにラベンダー、マリーゴールド、ミント、ライム、バーベナをブレンドしたリラックス効果のある茶を五人で飲み干し、身体を温めると皆就寝だ。
焚き火の中で時折火が爆ぜる、暑い夜だが風は涼しく。
幾度も見上げた星空は、眩く儚く美しく。
何時しか、皆夢に落ちる。
トーマの隣には、ミノル。
初めて、アイセル、マダーニ以外の人物とこうして並んで眠った。

「助けてあげたいけど・・・そうもいかないんだ・・・ごめんね」

同情なのか、友情なのか。
手助けはしてやりたいのだが、確かに自分が加勢すれば格段に楽になるだろうが。
トーマは、自嘲気味に微笑むと瞳を閉じる。
不意に、右手を上げると何かを放り投げるような仕草を。

・・・去れ、気分を害さないで。僕はこの人達みたく、御人好しじゃないんだ・・・

低音の怒気を含んだ、音にはしないが”意志”を投げつける。
馬車から少し離れた位置で、何かが蠢いていた。
舌打ちし、トーマは素早く跳ね起きると音を立てないように瞬時に飛ぶ。
宙を駆けて、慌てて逃げ出す影を捕らえた。

「忠告したのに」

冷淡な声で、トーマは両手で何かを繰り出していた。
・・・忽然と消えた、何か。

「僕がいる間は、同じだと思うけど?」

トーマの頬を風が撫でる、声が風に乗る。
誰に伝えているのか、などトーマには解っていた。
相手も確実に受け取るだろうと、思っていた。
静まり返った周囲にようやくトーマは警戒心を解くと、音無くして再びミノルの隣で横になる。


「なんじゃ、この不快な小僧は」
「始末に参りましょうか、私が」
「・・・待て、エーア。・・・良い、放っておけ」
「畏まりました」

不愉快そうに瞳を光らせ、低く呻いたミラボーと傍らのエーア。
エーアを止めたのは他でもない、魔力が互角かトーマがそれ以上だと判断したからである。

「人間の分際で・・・異様な魔力の所持者じゃな」

瞳を細め、自身の水晶を忌々しそうに見つめミラボーは顎を擦った。
突如現れ計画を台無しにした、この小僧。
先手を打ってくるので、簡単に手が出せない。

「まぁよい、こうしてあちらの状況だけは探れるのだ」

ミラボーは、この一行の状況を把握しているようだ。
一度位置さえ掴んでしまえば、水晶に映像を映し出せる。
ふんぞり返り、ワインを手にしたその瞬間。

ペキ

水晶に、罅。
流石に、ミラボーも立ち上がる。

「ば、ばかな!?」

水晶の映像は、消された。

「に、人間の分際で我の魔力を遮断したとでもいうのか!?」
「ありえません、ミラボー様。やはり私が偵察に」
「・・・いや、行くな」

腸が煮えくりかえってはいるが、引き攣りながらも笑顔でミラボーは語る。
暫しの沈黙の後、落ち着きなおしソファに深く腰掛けたミラボーは再びワインを傾ける。

「・・・また、捕らえれば良い・・・」

真っ赤なワインを、呑みながら。
揺れる水面は、堪える怒りでグラスが震えるからだった。
それでも、魔王は冷静を保つ。
魔王が、名の知れないたかが人間の小僧に構っている暇などない、と。

「どうせ、何も出来んよ」


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