[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「それでも未だ不安だというのなら、手っ取り早く結婚しよう」
離れようとしないアサギに、頭を撫でつつそう言った。
結婚?
首を傾げてじっとギルザの瞳を見つめるアサギ。
結婚。
「結婚。アサギ・L・Dから、アサギ=レイに名前が変わるんだ」
「アサギ=レイ」
呪文の様に繰り返す、新しい自分の名前。
アサギ・ライフ・ディアシュではなくて。
アサギ=レイ。
「ギルザとお揃い、ですー」
「いや、お揃いというか」
苦笑いしつつ、唐突過ぎて呆けているアサギの頬を軽く抓り。
「その代わり結婚したら一生オレから離れられないが、その覚悟は?」
喉の奥で笑うギルザ、訊かなくても答えは解っていた、が、念の為訊いてみた。
案の定アサギは嬉しそうに、ギルザの予想通りこう答えたのだ。
「一生ギルザから離れたくないので、覚悟は要らないのですよ」
・・・濃紺と緑の誓いをここに。
共に今後歩むことを。
心が小さな悲鳴を上げたら、直様助けを求めること。
必ず、傍にいること。
何があっても、離れないこと。
魂の契約を、ここに。
祈りを、願いを、誓いにして、口づけを。
「・・・というわけなのです」
アルバムを開きつつ、アサギは新しい紅茶をカップに注いで来客に勧めた。
「ふわぁー」
ぺこぺことお辞儀をしつつ、可愛い来客のまぁるが何だか瞳を微かに濡らして拍手をしている。
友達え新婚のまぁるがアサギとギルザの城に遊びに来たので、意気揚々とアサギは今までの思い出話をしていたようで。
何が言いたかったのかというと。
「あのね、まぁるちゃん。シャラ様のこと、好きっていう気持ちをね、今のあったかい気持ちをね、忘れなければずーっと、ずーっと幸せなのですよー。アサギとギルザみたいに、ずーっとずーっと、こんな調子で」
早五年程経過、けれども互いの想いは変わることなく。
万年ラブラブバカップル。
別にアサギが言わなくとも大丈夫だろうが、一応夫婦の先輩として、心構えを一つ。
「旦那様を想う気持ちを、大事に大事するのです」
紅茶を冷ましていたまぁるの頭を撫でて、焼き菓子を進める。
えへへ、と可愛らしく無邪気に笑って、まぁるは焼き菓子を手に取った。
「帰りに、シャラ様の分を包んであげるです。後で一緒に二人で食べるのですよー」
「はいっ」
「それから、シャラ様の好きな水菜が、畑で大きく育ったのでそれで夕飯作ってあげると良いのです♪ 隠し味の『愛情』を忘れずに」
「はいっ」
元気良く、照れながら返事するまぁるに、アサギも上機嫌だ。
さて、日が暮れる前にまぁるを送り届けなくては。
夕飯の支度が大変だろう、主婦は忙しい。
「デズデモーナに乗って、おうちまで送るのですー。また、遊びに来てくださいですよ」
「はいっ」
慌ててクッキーを頬張るまぁる、あぁ、なんて可愛らしいんだろう。
シャラ様、まぁるちゃんのこと、頼みましたですよ?
大事な大事なお友達へ。
アサギから祈りの言葉を。
前向きでいつも一生懸命な君、明るく朗らかでふわふわの綿飴みたいな女の子。
君と偶然出遭えて、とてもとても、よかったです。
君が恋をしていることはわかってて、見ていたら相手も解ってきて。
どうなるんだろう、上手く言って欲しいなと、物陰から見つめていたら。
君の旦那様は外間で求婚してました。
おめでとう、おめでとう。
思わず拍手、よかったね、よかったね。
大事な大事なお友達、これからも二人で仲良くね。
アサギからお二人に、想いの言葉を。
『二人が共に長い道を手を繋いで進むことを願って。お二人のその絆が、縁が光り輝き続けますように』
ちょっと遅くなりましたが、ご結婚おめでとうございます♪
いつまでもお幸せにっ。
※前置き長いよ(笑)
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |