別サイトへ投稿する前の、ラフ書き置場のような場所。
いい加減整理したい。
※現在、漫画家やイラストレーターとして活躍されている方々が昔描いて下さったイラストがあります。
絶対転載・保存等禁止です。
宜しくお願い致します。
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寝室、二人が寝るにしては小さなシングルベッドの上。
横になっているギルザの傍らで、小さく丸まっていたアサギは戸惑いがちに腕を伸ばした。
「どうした?」
アサギの様子が普段と違う事に逸早く気づくギルザ、泣きそうな顔をアサギを抱き寄せる。
「また、変におかしな事考えているのか?」
苦笑いでアサギの髪を撫でる、軽く溜息を吐く。
意を決してアサギは重い口を開いた、出来れば言いたくなかったのだが。
横になっているギルザの傍らで、小さく丸まっていたアサギは戸惑いがちに腕を伸ばした。
「どうした?」
アサギの様子が普段と違う事に逸早く気づくギルザ、泣きそうな顔をアサギを抱き寄せる。
「また、変におかしな事考えているのか?」
苦笑いでアサギの髪を撫でる、軽く溜息を吐く。
意を決してアサギは重い口を開いた、出来れば言いたくなかったのだが。
「ギルザは、アサギのこと、邪魔じゃないですかー?」
「は?」
邪魔だったら隣において置かないだろ、と再度苦笑いするギルザの前で、アサギは真剣だ。
半泣きで、情けなく笑っているようにも見て取れるアサギ、ギルザは口角を下ろす。
「見られて気持ち悪くないですかー? 声聞いてて不快じゃないですかー? 触られても平気ですかー? 鬱陶しくないですかー? 出遭わなければ良かったと思ってないですかー? 死んで欲しいって、思って・・・ない・・・ですか。 好きです、って、言われたく、ない、です、か」
ぼろぼろと大粒の涙を零しながら、懸命に言葉を紡ぐ。
真っ赤になりながら、目を腫らして一字一字、震える声でギルザから視線を逸らしつつ。
「アサギ、お前もしかして」
「そうなら、そう言って欲しいのですー。ギルザに迷惑かけたくないのですよー。・・・アサギ、消えたほうがいーですか?」
えへへ、と笑ってアサギはようやくギルザを見た。
胸の前で手を組みながら、祈るようにギルザに問う。
沈黙の後、ギルザは大袈裟に溜息を吐く、舌打ちして髪を書き上げアサギを見た。
その動作が。
アサギの胸を締め付けた、やっぱり、肯定なのだろうかと。
鬱陶しいのだろうな、と。
俯き、そっと、身体を動かす。
ゆっくりとベッドから降りる為、右足を動かす。
「アサギは、何も解ってない」
苛立つギルザの声に、身体を引き攣らせて慌てて逃げようと左足を床へと下ろした。
が、強引に腕を掴まれベッドの上へと引き戻された。
顎を持ち上げられ、そっと、口付けを。
呆然とギルザを見つめるアサギに、再度溜息を吐く。
「記憶が、戻ったんだな・・・?」
ギルザの問いに、ぎこちなくアサギは頷き、身体を震わす。
そう、記憶が全部戻ってしまった。
思い出してしまった自分の過去、思い出したらギルザの隣に居られないことに気がついた。
「アサギ、存在していてはいけないんです。厄介者の出来損ないだから。一緒に居ると不幸を招くのだそうです」
だから。
ギルザの傍には居てはいけないのですよー。
漏らした言葉にギルザは顔を顰める。
「そうじゃない、アサギはオレの傍に居たいのか居たくないのかどちらだ?」
「居たいけど、居てはいけないのです」
「居たいのなら、居ればいいだろう」
「でも、アサギが居るとギルザが」
舌打ちしてギルザはアサギの台詞を中断させた、無理やり深く口付けを。
微かに抵抗したアサギだが、強引とも乱暴ともとれる口付けに、苦しくて呼吸が出来なくて。
「誰がオレの隣に居てはいけないと言った? オレは一言もそんなこと言ってない」
ようやく唇を離す、思い切り息を吸い込むアサギの髪を撫でながらギルザは不愉快そうに笑った。
「あのな、何処のどいつに何を以前言われたか知らないが。オレはそんなこと思ったことないからな。不愉快だ、オレの言うことを聞くのは大歓迎だが、他の男の言葉に縛り付けられるな」
トビィに、アサギの過去のことは聞いていた。
酷く傷つき、自分を下卑た存在だと思い込んでいる節があると、説明されていた。
面倒くさそうにその時は適当に返事をした。
面倒だ、関係ないことだ。
「アサギが愛しているのは誰だ」
その男の名前を、言え。
耳元で囁かれ耳を甘噛みされる、体重を乗せられ身動きが出来ず、半泣きでアサギは必死に名前を呼んだ。
「ギルザ=レイ」
そう、それ以外の誰でもない。
満足そうにギルザは喉の奥で笑う、よく言えました、とそっと唇を重ねる。
「・・・ギルザの隣に、居ても大丈夫? へっき?」
「居ても大丈夫じゃない、居なければいけないんだ」
「でも、でもね、アサギはっ」
「だから」
かったるそうにアサギを抱き起こすと、腕の中で優しく頭を撫で始めた。
「アサギはオレじゃないと扱えない。というか、オレ以外無理だろ。だから当然なんだよ、前の男はアサギの扱いが出来なかったんだ」
意味、解るか?
ギルザはそっとアサギに上を向かせ、視線を合わせると優しく微笑む。
「オレにはお前が必要だ」
例え世界中がアサギの敵でも、オレだけはアサギの味方だよ。
例え世界中がアサギの事を嫌っても、オレには大事な愛する女なんだ。
他の誰でもなく、アサギを。
「アサギがいるから、オレはオレでいられる。だから、アサギもオレがいるから、アサギでいろ。変わる必要もない、逃げる必要もない。ここに居ればいい」
暗黒の中、一人で泣いていた少女は。
花冠を頭上に泣いていた少女に突き刺さっていた、酷く重い棘は。
今抜け落ちた。
するり、と消えた。
目の前に探していた人がいる、ずっと焦がれていた存在が居る。
この人の為に生きよう。
この人と共に生きよう。
この人を愛し続けよう。
一緒に、幸せになろう。
「ギルザ、ギルザ、あのね」
「ん?」
アサギはそっと身体を起こすとギルザの頬を両手で優しく包み込み、ようやく肩の荷を降ろして笑顔を見せた。
とびきりの、笑顔。
嬉し涙を流しながら、照れくさそうに、けれども幸せそうに、微笑む。
「愛して、います」
そっと口付けを。
ずっと、口付けを。
※本編17話関連、ようやく見つけた運命の恋人。
「は?」
邪魔だったら隣において置かないだろ、と再度苦笑いするギルザの前で、アサギは真剣だ。
半泣きで、情けなく笑っているようにも見て取れるアサギ、ギルザは口角を下ろす。
「見られて気持ち悪くないですかー? 声聞いてて不快じゃないですかー? 触られても平気ですかー? 鬱陶しくないですかー? 出遭わなければ良かったと思ってないですかー? 死んで欲しいって、思って・・・ない・・・ですか。 好きです、って、言われたく、ない、です、か」
ぼろぼろと大粒の涙を零しながら、懸命に言葉を紡ぐ。
真っ赤になりながら、目を腫らして一字一字、震える声でギルザから視線を逸らしつつ。
「アサギ、お前もしかして」
「そうなら、そう言って欲しいのですー。ギルザに迷惑かけたくないのですよー。・・・アサギ、消えたほうがいーですか?」
えへへ、と笑ってアサギはようやくギルザを見た。
胸の前で手を組みながら、祈るようにギルザに問う。
沈黙の後、ギルザは大袈裟に溜息を吐く、舌打ちして髪を書き上げアサギを見た。
その動作が。
アサギの胸を締め付けた、やっぱり、肯定なのだろうかと。
鬱陶しいのだろうな、と。
俯き、そっと、身体を動かす。
ゆっくりとベッドから降りる為、右足を動かす。
「アサギは、何も解ってない」
苛立つギルザの声に、身体を引き攣らせて慌てて逃げようと左足を床へと下ろした。
が、強引に腕を掴まれベッドの上へと引き戻された。
顎を持ち上げられ、そっと、口付けを。
呆然とギルザを見つめるアサギに、再度溜息を吐く。
「記憶が、戻ったんだな・・・?」
ギルザの問いに、ぎこちなくアサギは頷き、身体を震わす。
そう、記憶が全部戻ってしまった。
思い出してしまった自分の過去、思い出したらギルザの隣に居られないことに気がついた。
「アサギ、存在していてはいけないんです。厄介者の出来損ないだから。一緒に居ると不幸を招くのだそうです」
だから。
ギルザの傍には居てはいけないのですよー。
漏らした言葉にギルザは顔を顰める。
「そうじゃない、アサギはオレの傍に居たいのか居たくないのかどちらだ?」
「居たいけど、居てはいけないのです」
「居たいのなら、居ればいいだろう」
「でも、アサギが居るとギルザが」
舌打ちしてギルザはアサギの台詞を中断させた、無理やり深く口付けを。
微かに抵抗したアサギだが、強引とも乱暴ともとれる口付けに、苦しくて呼吸が出来なくて。
「誰がオレの隣に居てはいけないと言った? オレは一言もそんなこと言ってない」
ようやく唇を離す、思い切り息を吸い込むアサギの髪を撫でながらギルザは不愉快そうに笑った。
「あのな、何処のどいつに何を以前言われたか知らないが。オレはそんなこと思ったことないからな。不愉快だ、オレの言うことを聞くのは大歓迎だが、他の男の言葉に縛り付けられるな」
トビィに、アサギの過去のことは聞いていた。
酷く傷つき、自分を下卑た存在だと思い込んでいる節があると、説明されていた。
面倒くさそうにその時は適当に返事をした。
面倒だ、関係ないことだ。
「アサギが愛しているのは誰だ」
その男の名前を、言え。
耳元で囁かれ耳を甘噛みされる、体重を乗せられ身動きが出来ず、半泣きでアサギは必死に名前を呼んだ。
「ギルザ=レイ」
そう、それ以外の誰でもない。
満足そうにギルザは喉の奥で笑う、よく言えました、とそっと唇を重ねる。
「・・・ギルザの隣に、居ても大丈夫? へっき?」
「居ても大丈夫じゃない、居なければいけないんだ」
「でも、でもね、アサギはっ」
「だから」
かったるそうにアサギを抱き起こすと、腕の中で優しく頭を撫で始めた。
「アサギはオレじゃないと扱えない。というか、オレ以外無理だろ。だから当然なんだよ、前の男はアサギの扱いが出来なかったんだ」
意味、解るか?
ギルザはそっとアサギに上を向かせ、視線を合わせると優しく微笑む。
「オレにはお前が必要だ」
例え世界中がアサギの敵でも、オレだけはアサギの味方だよ。
例え世界中がアサギの事を嫌っても、オレには大事な愛する女なんだ。
他の誰でもなく、アサギを。
「アサギがいるから、オレはオレでいられる。だから、アサギもオレがいるから、アサギでいろ。変わる必要もない、逃げる必要もない。ここに居ればいい」
暗黒の中、一人で泣いていた少女は。
花冠を頭上に泣いていた少女に突き刺さっていた、酷く重い棘は。
今抜け落ちた。
するり、と消えた。
目の前に探していた人がいる、ずっと焦がれていた存在が居る。
この人の為に生きよう。
この人と共に生きよう。
この人を愛し続けよう。
一緒に、幸せになろう。
「ギルザ、ギルザ、あのね」
「ん?」
アサギはそっと身体を起こすとギルザの頬を両手で優しく包み込み、ようやく肩の荷を降ろして笑顔を見せた。
とびきりの、笑顔。
嬉し涙を流しながら、照れくさそうに、けれども幸せそうに、微笑む。
「愛して、います」
そっと口付けを。
ずっと、口付けを。
※本編17話関連、ようやく見つけた運命の恋人。
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だから・・・
ギルザさんなんだね
初めて話を聞いた時は、凄いうらやましかったなぁ
私は『お前が欲しい』と『絶対おいていかない』にしばられてますです(苦笑)
この二人はきっと最強
一人目の最近ヒットセリフは
『愛してたヤツにはやってやりたいだろ?』
だったりする。
自分、ダメダメでジャン(。。
初めて話を聞いた時は、凄いうらやましかったなぁ
私は『お前が欲しい』と『絶対おいていかない』にしばられてますです(苦笑)
この二人はきっと最強
一人目の最近ヒットセリフは
『愛してたヤツにはやってやりたいだろ?』
だったりする。
自分、ダメダメでジャン(。。
GWまであと数日
まぁるちゃん>
お休みでしたかー♪
今から17話こちらに転載するので(昨日はエラーが出て出来なかった・・・)、読む場所に注意なのですよーっ。
すでに、泣きですか!?
この話はどっきりさぷらいず、続き物なのです。
トビィお兄様>
出番まであと一話、お待ちください(笑)
みやちゃん>
素敵な言葉ですねーっ♪
惚気大歓迎なのですよー?
えへへ♪
ところで。
『愛してたヤツにはやってやりたいだろ?』
・・・。
愛して『た』!?
・・・。
えぇと、アサギもよく知っている方ですか?(何)
お休みでしたかー♪
今から17話こちらに転載するので(昨日はエラーが出て出来なかった・・・)、読む場所に注意なのですよーっ。
すでに、泣きですか!?
この話はどっきりさぷらいず、続き物なのです。
トビィお兄様>
出番まであと一話、お待ちください(笑)
みやちゃん>
素敵な言葉ですねーっ♪
惚気大歓迎なのですよー?
えへへ♪
ところで。
『愛してたヤツにはやってやりたいだろ?』
・・・。
愛して『た』!?
・・・。
えぇと、アサギもよく知っている方ですか?(何)
うん
知っている人だよ
アイツがいなくなったのを知ったアサギちゃんは
「次にあったらこの剣で!!」
って言っていた相手(笑
アレもバカでねぇ
まだあの世界にいるんだよ(苦笑
んで、そのセリフは去年位のセリフかな?
アイツがいなくなったのを知ったアサギちゃんは
「次にあったらこの剣で!!」
って言っていた相手(笑
アレもバカでねぇ
まだあの世界にいるんだよ(苦笑
んで、そのセリフは去年位のセリフかな?
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