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ぽにょが金魚にしか見えないのですが、とりあえず、今月中に観に行くとして。
アサギは人魚姫のつもりで書き始めたのですがー。
ある人に
「どっちかっていうと、かぐや姫ですよね」
と十年以上前に言われてから、それはそれで納得していたのですが(笑)。
背後はかぐや姫、あんまり好きじゃないのですさー・・・。
いえ、そういえばアサギもKOCでは初期の頃無理難題をふっかけておりましたが(ぁ)、置いといて。
消えて 消えて 泡になる
痛くも 怖くも なんともないの
戻れ 戻れ 遥か彼方
静かで 緩やかな 時の流れ
還りましょう 戻りましょう あの場所へ
あなたの笑顔を護る為
あなた達の笑顔を護る為
消えて 消えて 泡になる
愛しい 愛しい あなたの為に
愛する 愛する あなたの為に
笑って 笑って あなたの笑顔が
とても、好き
「うん、任せて。必ず幸せにするよ、約束する」
茶色の対の勇者は、言われる前から決めていた事だったのですんなり受け入れました
人魚姫の双子の妹をとても愛していた対の勇者は、穏やかに微笑みました
けれど、その人魚姫の言い方を不審に思ったので問い詰めました
なので、対の勇者は人質になりました、人魚姫の前では無力でした
「でも、それはっ・・・!」
双子の妹が怪訝に、納得いかずに文句を言いました
どうしてもその話が気に入らなかったので、怒りました
けれど、人魚姫は静かに微笑むと双子の妹の頭を撫でるばかりで
なので、人質になった好きな人と大事な姉をどちらを選ぶべきなのか窮地に立たされてしまいました
「・・・解った、約束しよう」
義理の兄が諦めて、項垂れて、震える怒りの声でそう言いました
必死に堪えて、自分を恨んで嘆きました
けれど、彼が生き方を決めたあの遠い遠い昔の契約は消せません
なので、自分では死ねない愛する義理の妹を殺さねばならなくなりました
「・・・、・・・!」
愛する人が、何か言っていました
好きな人が、何か言っていました
大事な人が、何か言っていました
憧れの人が、何か言っていました
けれど、王子の声はもはや人魚姫の耳には届きませんでした
届くのは、人魚姫自信が勝手に作り上げた虚像の声
真実はもはや、闇の奥深く、冷たい届かぬ、海の底
王子は悟っていました、この瞬間を逃せば人魚姫は二度と会えなくなると
懸命に想いを伝えようとしました、必死に叫び続けました
けれど、数年前人魚姫の心に突き刺さった業火の棘は抜けることなく
なので、王子の目の前で人魚姫は静かに笑みを湛えたまま消えてしまいました
泡になるように空中で掻き消えた人魚姫
人魚姫は別に可哀想でも、辛くもありませんでした
寧ろ幸福感に満ち溢れていました
「私、とっても今幸せ」
そういって儚げに微笑む人魚姫を、困惑気味に啼き咽て見つめる”存在達”
それは、愛する星々を護る事が出来る存在だと悟ったから
それは、そこに住む愛する人たちを護れると悟ったから
そして
大事な大切な好きで、愛する、憧れの王子の笑顔を護る事が出来たから
王子に疎まれていた人魚姫は、自分に出来るたった一つのことを見つけ出した時
そうすることで他も全て護れると確信し、自ら泡になりました
痛くも、怖くも、なんともありませんでした
とても、幸せで、誇らしく、嬉しい事でした
なので、始終微笑んでいました
人魚姫は全く知らなかったのです
まさかその自分の行為が、そこに住む愛する人たちを最も苦しめる行為であると
果ては、愛する人を再起不能に陥れてしまったことを
ただ、その人魚姫は以前と変わらず笑みを浮かべておりました
それは、遠い遠い広すぎる海の真ん中
光り輝き、命が溢れかえる宇宙という海の真ん中で
人魚姫はただ静かに、全てを忘れて自身の力を注ぎ続けました
そうすることで、誰にも迷惑をかけずに、愛する人たちを護っていると思ったのです
けれど
その笑みが深い深い悲しみに包まれていることなど、人魚姫自身、知りませんでした
わかりませんでした、考えもつきませんでした
本当は
寂しくて
ずっと、誰かの傍に居たくて
ただただ、一人の為に存在する一つのイノチでありたいと
心の奥底でずっと願い続け、想い続け、詠い続け
人魚姫は宇宙の果て、誰が名付けたのかわからないその”マリーゴールド”と呼ばれる場所で
ただ一人、伝えたかった言葉を歌い続ける
ただ一人、言ってもらいたかった言葉を想い続ける
願いなんて、叶わないと知りつつも、それでも心で詠い続ける
やがて思いもよらぬ出会いを迎える為に
必然で出遭えた、ただ一人のその人の為に
愛する愛する、その王子様の為だけに
人魚姫は恋焦がれて待ち続ける、絶望に打ちひしがれて
奇跡を、待つの
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