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背後のオジサマの車です、かっこいいです、やはり。
いつか必ず、譲り受けるのです・・・!!!(姉弟で取り合いに)
とりあえず、自分で探すのが大変なので、本編をカテゴリー分けしてみることにしてみましたー。
そのうちDESのHP再開したいのでっ。
・・・昔のをリメイクして、どうにかこうにか形にしてみようと思いますー。
がんばるぞー。
絵も、頑張ってカラーで描くんだー・・・。
目の前で誰かが、おえびでもフォトショでもなんでもいいので、作業している姿を見れば、やり方を覚えると思うのですがー・・・。
がー・・・。
がー・・・。
・・・。
以下メモ。
48→ジェノヴァへ戻り、集結(ケンイチ組と、ダイキ組)。トモハル組待ち。
49~51→アサギ、すたーと!!!!
52→外伝4導入(小説の間で書き終えている予定なので、簡単にぽん、っと)
53~57→トモハル組、再スタート
58~アサギ、再スタート
最終話、目標70。
三人を見送ったアリナとサマルトは、軽く視線を交差させ踵を返す。
こちらも時間がない、極力動き回るべきだろうが、何よりこの二人。
「ボク達ってさ、そういうのに向いてないよねー」
「同意。とりあえずクラフトから貰ったメモ通りにやってみるしかないな」
「どれどれ」
そういうことだ、この二人に大人しく水面下で情報を収集するなど到底無理な注文である。
人の流れに身を任せつつ、交互に紙を眺めてからがっくりと肩を落として武器屋の壁にもたれ掛かった。
「忘れてた、ここの星の字読めないんだった」
「そうだったね、読み上げると、こう」
こめかみを押さえつつアリナは大声で読む、簡単なことだった文字数は少ないのだから。
『大人しくしてて下さい。目立つと何が起こるか分からないので』
・・・そう、書かれている。
どうしろというのだ、この一週間。
10分経過、アリナが唾を吐き捨て、ようやく壁から離れたので慌ててサマルトも起きあがった。
「牢獄にでも行ってみるか」
「ろ、牢獄?」
「あぁ、西の外れにどでかいのがあった筈だ、この街には。結構犯罪者が多いらしくてさ」
「物騒だなぁ・・・」
サマルトの発言に苦笑い、アリナは露天でポテトフライを2カップ購入すると片方を手渡し食べ歩きだ。
先程朝食をとったばかりなのだが、小腹が空いたらしい。
「これ食べて歩いてたほうが、観光客を装えるだろ?」
自分の空腹を満たしつつ、尤もな理由をつけて、にっこり笑ったアリナに思わずサマルトは空笑いだ。
牢獄は、確かに街に存在していた。
重々しい金網で隔たれ、華やかな街とは一変した息苦しい雰囲気である。
しかし、入り口には門番の姿すらなく、辺りは静まり返っていた。
不振に思い、アリナは入り口に手を触れてみる・・・開いた。
半分ほど減ったポテトを片手に進入する二人、そこは適度にランプが置かれており明るい。
「いらっしゃいませ」
「い、いらっしゃいませ???」
突如声をかけられた、入って数歩の所に受付があり、手を差し出されたのだ。
意味が分からず唖然としていると、紙を出される。
「観覧料金ですよ」
「か、かんらん???」
「・・・ひょっとして、ご存じではないのですか?」
「何を???」
受付嬢は語り出す。
この牢獄、数ヶ月前に閉鎖されており、今では建物を取り壊す代わりに観光名所として金を貰っているのだそうだ。
中には牢獄気分を味わうためにここで食事会を開いたりする金持ちも存在するとかで、最上階は大広間や宿泊施設もあるのだそう。
口をあけて突っ立っているアリナだが、観光客を装っているのだ金を払って見学した。
「ガイド、おつけします? 別料金ですけど」
「・・・お願いします」
何をしに来たのか分からなくなったが、ともかくガイドつきで二人は牢獄を歩き回る羽目に。
「こちら二階は、軽度の犯罪を犯した者が入れられていた牢屋になります。
地下の牢屋が第一級犯罪を犯した者達が容れられる場所になりますね、脱獄出来ないように常に看守が張っておりました」
「はぁ」
「五階には軽食をとれる場所も御座います、是非昼食はそちらで! 牢獄弁当も販売しておりますよ」
「へぇ」
絶対要らないっ、と二人は心中で叫んだがガイドは笑顔で二人を連れ回した。
「牢屋の中にも入れますよー、別料金で絵師を呼び、絵も残せますが」
「遠慮します」
「まぁまぁ、そう言わずに。せっかくなので牢屋の中にはどうぞ」
「ふぉ」
無理矢理二人は牢屋に押し込まれた、簡素なベッドに用を足す為の穴、それだけである。
顔を見合わせて肩を落とした、何故こんなことになったのだろうか。
「あのー、質問してもいーかな」
アリナが苦し紛れに声を出す、笑顔でガイドは近寄ってきた。
「ここの人たち、何処へ行ったわけ? 犯罪者がいなくなったわけじゃないよねぇ?」
ガイドは笑顔のまま、こう答えた。
「シポラへ行きましたよ。あそこの教祖様方は寛大でして、犯罪者こそ必要だと。
自分の過去の過ちを認め、悔い改め世の為、人の為に働けるようにと、犯罪者達に機会を与えたのです」
二人の顔色が思わず変わる、声を出そうとしたサマルトの足を思い切り踏みつけ、アリナは素知らぬ振りをした。
「立派なんだねー、シポラのその・・・教祖様?」
「えぇ。他にも孤児や浮浪者を集めて行かれましたよ」
二人は結局最上階まで案内してもらい、昼食をそこで頂いた、結構人は来ているようで中には牢獄弁当とやらに手を出している人物も居る。
ガイドも昼食を取るために関係者の部屋へ消えていったので、二人は大きく伸びをしながら食事をとった。
いまいち味がわからないのは、先程衝撃的な言葉を聞いた為だろうか。
ミートソースのパスタを二人して食べつつ、周囲を伺いながら小声で会話。
「変だよな、ここ。シポラの教祖を大絶賛してたぜ」
「あぁ。・・・始終笑顔だし、ひょっとしてここの運営資金とか売上金とか全部シポラ行きじゃね? ボクの憶測だけどね」
「なぁ。・・・数日後、またここに来ないか? ガイド抜きで」
サマルトの持ちかけにアリナも深く頷く、二人の視線が鋭さを増した。
折角牢屋の中にも入れるのだから、何か手がかりを探せるかもしれない、と踏んだのである。
幸い二人は男女だ、恋人同士に見られているのかもしれないし、色々と好都合である。
昼食を終え、出口へ向かう途中でアリナが再度質問する。
「シポラって、何する場所? よく知らないんだけど、人がそんなに必要なもんなの?」
息を殺し、返答を待つ二人。
ガイドは笑顔で二人に語りかけた、そう、清々しいまでの笑顔だった、ある意味”作り笑顔”。
何に対してもこの笑顔が返ってくるのだ、訝しみたくもなるだろう。
「世界を安息の地へ導くべく、活動をしている宗教の教祖様方がいらっしゃる場所ですよ。
神殿の設備を整えたり、教えを説いたりしています。また、地方への街道を皆で造ったりと」
「へぇー・・・。団体名はなんてーの?」
「PODです」
「ぴーおーでぃー?」
「えぇ」
ガイドの笑顔に釣られて笑顔、首を傾げる。
気を取り直して次の質問である、どうにもひっかかるのだ。
「教祖様方って・・・教祖様は二人以上いるわけ?」
「えぇ、お二人ですよ。美男子ですねぇ、なので女性のファンも多いのです。実際、彼らの美貌に惹かれて入団した女性も多いとか」
「へぇえええー。参考になったよ、ありがと。是非一度見てみたいもんだね」
「一階の受付では、常時仮入団申し込みも可能ですよ」
「そりゃどーも」
二人は軽く礼をして牢獄を後にした、早足でそこから立ち去り人混みへと入り込む。
奇怪な、場所。
「なぁ・・・変だよな」
「あぁ」
「昨日教会で出会った女性は、あんな風に言ってなかったぜ」
「少し早いが、宿へ戻ろうか?その方が話がしやすい。・・・あ、その前に」
アリナがひょい、と路地裏へと入っていく、慌ててサマルトがその後を追った。
そこはゴミが散乱しており、整備されている表通りと違って悪臭漂う汚れた場所だった。
気にせず突き進むアリナの後ろを、顔を顰めつつサマルトがついていく。
汚物がいたるところに放置してあるのだ、不衛生な場所だ。
蹲っている人間や、こちらを見て下卑た笑いをしている男達、雑居ビルの二階から大声で笑って身を乗り出している裸同然の女達。
冷や汗をかきつつサマルトがアリナの肩に手を掛けようとしたが、その足が停止した。
「自分の身は自分で守れよ」
小声でアリナがそう告げる、瞳を丸くして前を見れば厳つい巨漢達が立ちふさがっていた。
「幾ら?」
「参加費は50マリだ、どうする?」
「ん、了解」
状況が飲み込めずに右往左往しているサマルトを後目に、アリナは屈伸を軽くしてから男達へと近づいた。
歓声が上がった、見ればいつの間にか周囲を多数の人間が取り囲んでいるではないか。
ストリートファイトだ、掛け金有りの。
見る見るうちに周囲からも金が飛び交う、アリナの前には1.5倍の背丈の大男が出てきていた。
転がっていた缶を棒で叩くとカーン! と鈍い音が響き渡る、試合開始の音だった。
男はアリナを瞳を細めて見ていたが、そのまま突進してきた。
慌てずにゆっくりとアリナは動かずに男を待っている、タイミングを計っていた。
観客の視界からアリナが消えた瞬間に、盛大な音を立てて男が地面に倒れ込んでいたのは。ほんの数秒である。
つかの間の沈黙、そして地面が揺れるほどの大喝采。
瞬時にしゃがみ足払いをした後、転倒する前に後方に回り込み右足で蹴りを食らわせ地面に叩き付けたのだ。
満足そうにアリナは微笑むと、金を受け取っていた。
額の汗を拭い、サマルトは大きな音を当てて唾を飲み込んむ。
心臓に悪い、アリナが強いことは知っているが雰囲気はその場での敵のものだろう。
アリナを応援するものなど誰もいなかった、気弱なものならば泣き出してしまいそうである。
この付近を縄張りにしている集まりだろう、結束力は無駄に高そうだった。
一人勝ち抜き、大人しく帰して貰えるのだろうか、サマルトは早くなる一方の心臓を必死で押さえつける。
当然憤懣しているその者達に、あっけらかんとアリナは笑うと受け取った金をそのまま突き出して一言。
「これ、掛けてもっかい挑戦」
侮蔑的な態度に思えたのか、ざわめきと非難の声が上がり、いきり立って数人の男達がアリナを取り囲む。
平然と腰に手をあて、アリナは鼻で笑った。
「何、四人がかりだって? ボクはそれでも構わないけれど、値段を四倍にしてくれよ」
言うなり跳躍し、一人の男の頭部に蹴りを入れる。
地面に足をつかせて、足場にし次は外回し蹴りを別の男に。
腰を上手く使い、コークスクリューパンチを三人目の男に叩き込んでから、残った男の突きを紙一重で避けた。
突き出された腕を捕らえて捻り上げ、悲鳴を上げたところで背後に回りバックドロップ。
その間、ものの数分だった。
乱れた髪を整えることなく、アリナはにこり、と微笑むと手を差し出して。
「はい、お金」
とりあえず、400マリが手に入ったので二人は上機嫌で帰宅する。
流石にあの戦いぶりを見せ付けられては、小声で不平を言うものはいても、戦いを挑むものはいない。
「ひやっとしたよ・・・」
「不用意な事はしないよ、ボク。さぁて、軽く運動したから夕飯、夕飯♪」
宿に戻り汗を温泉で流してから二人は夕飯を摂った、白菜と牛肉のクリーム煮に、パンである。
さて、二人での会議をすべく部屋に行くわけだがサマルトが不意に疑問を感じた。
「な、部屋って昨日と同じでいいんだよな?」
部屋の入口に来て、ドアに鍵を差し込めば開かない。
アリナが手招きし、隣の部屋を指したのでそこに入る。
そこには、二人の荷物が。
思わず、沈黙するサマルトの傍らをすり抜けてアリナがベッドに倒れ込んだ。
しどろもどろ、サマルトは壁に背をつけて疑問を口にするのだが。
「ま、まさか。一つの部屋で寝ないよな!?」
「寝るよー、金が勿体無いだろ」
「お前は女だぞ!?」
「そうだよ、一応」
「年頃の娘だろう!?」
「・・・何、サマルト王子君はボクを夜這いしてしまいそうだって?」
抱腹絶倒、転がりながら涙を流すアリナに流石のサマルトも冷静さを取り戻した。
徐に近寄ると、爆笑しているアリナの頭部の左右に手を沈めて圧し掛かる。
唖然、とアリナが口を開いてサマルトを見た。
「こういう可能性だって、あるだろ・・・っ。部屋を分け」
言い終わらないうちに、にこりと微笑んだアリナは素早く拳をサマルトの腹部に叩き込んだ。
「ガッ!」
「うん、大丈夫。ボクのほーが強いから」
痙攣し、身動きとれず硬直しているサマルトをひょい、っと退かしてアリナは柔軟体操を始めた。
サマルトの受けた打撃は相当なものであり、当分起きられないだろう。
回復魔法を使用し、なんとか復活したサマルトは、すごすごと隣のベッドに転がった。
強すぎる、あの一撃。
仏頂面のサマルトにアリナが悪びれた様子もなく肩を叩いて話しかけた、叩かれ思わず身体が跳ね上がるのは先程の恐怖からか。
「ごめんごめん。さて、明日からの予定だけどさ・・・」
「あの施設へは三日後に行こう、明日は別の場所を散策な。・・・おやすみ」
余程堪えたのだろう、眠りについたサマルトにアリナは苦笑いで買っておいたワインを取り出し、一人呑み始める。
つまみはスモークチーズだ、一人でも美味しい。
背を向けて寝ているサマルトを見つめながら、アリナは眉間に皺を寄せる。
いつ。
いつ、ミシアの事を話すべきか、と。
その後二人は毎日情報収集に勤しんだが、これといって目立ったものはなく。
三日後に訪れたあの牢獄ではくまなく目を光らせたが、特にこれといって何も見つからず。
ただ。
地下の牢屋にて、サマルトが文字を見つけた。
それは、誰かに見つけて欲しいような、そんな思いが籠められている気がして。
しかし、人目に触れてはならない気がして。
たまたまだった、床に食べていたフライドフィッシュを落としてしまい、拾い上げた先で文字を見つけたのだ。
読めないサマルトは、アリナを呼ぶ。
「・・・帰ろう、サマルト」
急に表情を曇らせて腕を掴んだアリナに、ことの重大さと思ったサマルト。
宿に早足で帰宅し、何時もの部屋で二人は身を寄せ合った。
誰かに聞かれているとは思えないが、念のためだった。
「破壊の姫君、麗しの女神、降臨し世界を導きたまえ。腐敗した世界に、制裁を。おぉ、破壊の姫君よ、愛する女神よ。シポラに降臨されよ」
ぼそ、っと口走ったアリナ。
サマルトは唇を噛み締めた、ジェノヴァで得た情報と一致である。
これでシポラには教祖が二人以上存在し、崇めているのが破壊の姫君である、ということを把握。
この機に語ろうと、徐にアリナは口を開いた。
思案しているサマルトには悪いが、聞いて貰いたい。
「あの、さ」
「ん?」
「・・・ミシアのこと、どー思う?」
「へ?」
意表をついたアリナの言葉に、拍子抜けしてサマルトは身体の緊張から解放された。
赤面し、俯く。
「綺麗な人だよね、なんていうかこう・・・異国風味満載の」
「違う違う、そうでないっつーの。顔は綺麗だけどさ、なんか・・・感じない?」
「スタイルも良いよな・・・胸とか腰とか」
「・・・殺すぞ、コラ。不貞なやからめ」
話がかみ合わない、アリナは大袈裟に溜息を吐き憮然としてベッドに転がる。
後ろで何か言い訳をしているサマルトに興味を持たず、不振なミシアの話も出来ずに、出発の日を迎えた。
二人は気を引き締めて、シポラへと向かう。
アリナが稼いだ金で馬を二頭借りたので、それで地図を片手に旅立つのだ。
行く先の空は、暗く。
暗雲立ち込め・・・不気味だった。
嫌な予感が、した。
一方、シポラを目指していた三人は。
途中で後ろから来た貨物に乗せてもらい、シポラへと順調に進んでいく。
魔物の攻撃にも、三人で耐えられた。
二人の魔法が高度でもあるし、何よりダイキの腕が甲板で格段に上がっていたようなのだ。
シポラ付近で下車し、お礼を告げるとうっそうとした森の中に佇んでいる巨大な構造物に近寄る。
非常に大きな建物だが、未だ完成はしていないようだった。
しかし、人影はなく静まり返っている。
三人は注意深く周囲を探った、何処からか侵入できないかと思ったのだ。
二本の高い塔、その頂上に光り輝く何かが居る事を把握しながら、それに気づかれないように。
「サンダーバード、ですね」
クラフトが密やかに告げ、表情を曇らせる。
外壁は頑丈ではなさそうだが、入り込む隙はない。
しかし、罠か、それとも偶然か。
抜け穴らしき洞窟を、離れた場所で見つけたのである。
三人は意を決してそこへ飛び込んだ、飛び込んだ先は、薄暗い小部屋で何やら多種多様の道具が置いてある。
物置小屋なのだろうか、ドアがあったので武器を構えながら、逸る鼓動を出来るだけ落ち着かせながらクラフトがドアを開ける。
道が、続いていた。
気配はないので、そこを通過していく。
時折、上から砂が落ち、声が聴こえるので上には人がいることを把握。
道は終点が階段だった、これで城の内部に入り込めたようだが・・・。
「どう思います? 罠でしょうか」
「一度、戻りましょうか? 二人と合流します?」
「危なくなったら今の道を引き返そう、あと少し、先へ」
ダイキの堂々とした声に、二人は頷くとそのドアを開く。
僅かに開いて様子を窺い、人気がないことを確認して音をたてないように開いた。
廊下だ、赤色の絨毯が敷いてあり綺麗な場所だが・・・。
ここにいては目立つだろう、三人は近場の新たなドアを微かに開き、そこへと潜り込む。
台所だろうか、誰も居ないので隠れ場所を探しながらとりあえずその場で待機することにした。
やがて数分待てば二人の男が入ってきたので、背後から捕らえ、口に布を突っ込み縄で縛り上げると衣服を脱がせる。
それをダイキとクラフトが着用し、散策に行くのだ。
ミシアはそこに残り、二人を見張る事になった。
二人を見送ると、ミシアは台所を物色し、食べ物を探す。
勝手にワインを見つけ、口にした。
「ワイン、お好きでしたか」
気配もなく後方に現れていた男に、悲鳴を上げそうになったミシアだが、強張った表情で目を見つめた。
若い、魔族だ。
薄桃の髪に、あどけない笑顔。
「ようこそ、破壊の姫君様。お待ちしておりました」
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
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