別サイトへ投稿する前の、ラフ書き置場のような場所。
いい加減整理したい。
※現在、漫画家やイラストレーターとして活躍されている方々が昔描いて下さったイラストがあります。
絶対転載・保存等禁止です。
宜しくお願い致します。
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ぜーはー。
そういうわけで、トランシス(の、過去の人物達)がマスカットを齧っていたのはこういう意味がありました。
まだトランシス出てないけども(><)。
あと、花の腕輪。外伝3です。
トランシスもアサギに作るんですけどね、何しろまだ出番がなくてね(><)。
そういうわけで、トランシス(の、過去の人物達)がマスカットを齧っていたのはこういう意味がありました。
まだトランシス出てないけども(><)。
あと、花の腕輪。外伝3です。
トランシスもアサギに作るんですけどね、何しろまだ出番がなくてね(><)。
陽の光で目が覚めた。隣でぐっすりと眠っているアースに一瞬たじろいだが、トリプトルはそっと、額に口づける。
「……おはよう」
腕の中に居たアースは、トリプトルの衣服を掴んだまま離さない。口元が綻ぶ、照れくさくて、もどかしくて、歯痒くて、身体が震えた。愛しい愛しい存在だと思えた。
何故だろう、出会って間もない。強いて言うなれば、以前武術大会で見かけたことは間違いない。
あの時点ですでに瞳を奪われ、心を鷲掴みにされた。
見た目麗しい、高貴な土の精霊。決して穢される事なく、微笑み佇む美少女。おっとりしているかと思えば、芯は強そうな瞳と、行動力。護りたくなる、寄り添いたくなる。けれども護られているような気にすらなる。
トリプトルは、そっとアースの髪を撫でた。再び強く抱き締め直すと、トリプトルは瞳を閉じる。もう少し、このままで。
アースも数分して目を醒ましたが、あまりに居心地良い温かさと香りに包まれて起きなかった。
互いに気付けば指を絡め、恋人の様に離れるのを嫌がって。
陽が真上に来た頃に、ようやく2人は慌てて起き上がる。顔を見合わせれば何故か恥ずかしく、瞳を逸らした。
「アース。植物達の様子は?」
「えっと。……駄目です、おかしいな、まだ元気がないみたい」
「じゃあ、今日もここに泊まろうか」
「……はい。ごめんね、トリプトル」
申し訳なさそうに俯いたアースに、トリプトルは苦笑する。寧ろ、好都合だ。2人きりで居たかった。誰にも邪魔されずに、寄り添っていたかった。
不意に、トロイが気にかかる。親友の彼もアースを非常に気に入っていたからだ。何故か、罪悪感にかられた。今頃、心配しているだろう。それとも、憤怒しているだろうか。
「でもさ、トロイ。この子だけは渡したくないんだ」
大地に祷りを捧げているアースを見つめながら、トリプトルは本音を吐露する。
『なーぁ、トロイ。お前特定の彼女作らないわけ?』
『そのまま言葉を返す。人のこと言ってる場合か。オレはこのままで好いんだ、縛られるのは性に合わない』
『オレも。なんかさ、付き合うと違うんだよ、自分が思い描いているものと。本当に欲しい子に出会えるまでは、女の子達には悪いけど、とっかえひっかえ、かなー』
『……あのな、オレは合意の上だからな。トリプトルのほうが性質悪いだろ』
と、何度か会話している。恐らく、トロイも”アースにならば縛られても構わない”と思っているに違いない。親友の恋路を邪魔することになるが、トリプトルも同じ様にアースを想っている。
親友トロイの幸せを願ってきた、が、まさか自分がその邪魔をする羽目になるとは思いもしなかった。
2人で手を繋ぎ、周辺の森を見て回る。最初はただ寄り添って歩いていたのだが、トリプトルがアースの手を取ったのだ。嬉しそうにその手を見つめたアースが、頬を染めて笑うのでトリプトルも思わず微笑する。
「あれ? 実が生ってる……マスカットか?」
「わぁ、大きな実! とっても美味しそう。食べてみましょう、じゃなくて食べてみよう、トリプトル」
「あのな、アース。無理に敬語を直さなくてもいいから。自然と、自然と」
「う、うん。ありがとう」
探索していると、木から美しい黄緑の葡萄がぶら下がっていた。木は、一本しかないが、点々と大きな実が生っている。
トリプトルが1房もぎ取ると、木の下に座り込んでまず1粒ずつ口に含む。舌で転がせば、大きく目を開き互いに顔を見合わせた。
「あまーい!」
「上等なマスカットだ、これ! 凄いな、高級品だぞ」
喉を通る、瑞々しさと程好い甘さ。しつこくなく、爽やかだ。持ち上げて陽に透かしたトリプトルは、アースに微笑む。
「アースの髪の色に似てる。ほら、陽が当たるとそっくりだ」
「そ、そうかな。こんな綺麗な色をしてるかな……」
「あぁ、アースの髪のほうがもっと綺麗だよ。オレは、好きだな」
言ってそっとアースの髪を摘んだトリプトルは優しく口づける、頬を染めてアースが俯いた。
「美味しいな、マスカット。もう一つ、食べる?」
「う、うん。食べたいな」
1粒、千切ったトリプトルはそのままアースの口に近づけた。おずおずと口を開き、それを咥えたアースは顔を覆い隠しながら口内へとマスカットを運ぶ。
暫し2人でマスカットを味わった。木の下では、豊潤な香りが風に乗って漂ってくる。
「帰るときにトロイ達にも持っていってやろうか。驚くだろうなー」
「そうですね、喜んでもらえそう」
2人は再び、手を繋いで探索する。色取り取りの花々が咲いている花畑もあった、物珍しそうにそれを見ていたアースに、トリプトルは笑う。しゃがみ込んで、必死になって何かを作り続ける。
「何をしているの?」
「そうか、知らないのか。見てろよ」
赤、白、黄……様々な花を摘みながら、器用に指先を動かす。感心してアースが魅入っていると、花で作られた腕輪が出来上がった。アースの華奢な手首にはめると、トリプトルが照れくさそうに笑う。
「どう? 結構上手く出来たろ?」
「す、凄いです……。なんて綺麗なの」
感動し、言葉を失ったアースに満足そうに微笑むトリプトルは、一心不乱に見続けているアースを引き摺って、探索を開始する。水辺に咲く大きな白い花を2人で眺め、切り立った崖にも生えていた黄色い花に目を奪われ。
「美しい惑星になってきたな。オレ達が頑張っているからなのか、アースの賜物なのか」
「みんなで、協力しているからだよ。私1人では、とても。これからも宜しくお願いします」
歩き回って小屋に戻ると、今日もスープを啜って2人で眠る。アースの髪を撫でながら、トリプトルは始終微笑んでいた。
愛しい、愛しい、オレのアース。これからも、君と共に……。
「……おはよう」
腕の中に居たアースは、トリプトルの衣服を掴んだまま離さない。口元が綻ぶ、照れくさくて、もどかしくて、歯痒くて、身体が震えた。愛しい愛しい存在だと思えた。
何故だろう、出会って間もない。強いて言うなれば、以前武術大会で見かけたことは間違いない。
あの時点ですでに瞳を奪われ、心を鷲掴みにされた。
見た目麗しい、高貴な土の精霊。決して穢される事なく、微笑み佇む美少女。おっとりしているかと思えば、芯は強そうな瞳と、行動力。護りたくなる、寄り添いたくなる。けれども護られているような気にすらなる。
トリプトルは、そっとアースの髪を撫でた。再び強く抱き締め直すと、トリプトルは瞳を閉じる。もう少し、このままで。
アースも数分して目を醒ましたが、あまりに居心地良い温かさと香りに包まれて起きなかった。
互いに気付けば指を絡め、恋人の様に離れるのを嫌がって。
陽が真上に来た頃に、ようやく2人は慌てて起き上がる。顔を見合わせれば何故か恥ずかしく、瞳を逸らした。
「アース。植物達の様子は?」
「えっと。……駄目です、おかしいな、まだ元気がないみたい」
「じゃあ、今日もここに泊まろうか」
「……はい。ごめんね、トリプトル」
申し訳なさそうに俯いたアースに、トリプトルは苦笑する。寧ろ、好都合だ。2人きりで居たかった。誰にも邪魔されずに、寄り添っていたかった。
不意に、トロイが気にかかる。親友の彼もアースを非常に気に入っていたからだ。何故か、罪悪感にかられた。今頃、心配しているだろう。それとも、憤怒しているだろうか。
「でもさ、トロイ。この子だけは渡したくないんだ」
大地に祷りを捧げているアースを見つめながら、トリプトルは本音を吐露する。
『なーぁ、トロイ。お前特定の彼女作らないわけ?』
『そのまま言葉を返す。人のこと言ってる場合か。オレはこのままで好いんだ、縛られるのは性に合わない』
『オレも。なんかさ、付き合うと違うんだよ、自分が思い描いているものと。本当に欲しい子に出会えるまでは、女の子達には悪いけど、とっかえひっかえ、かなー』
『……あのな、オレは合意の上だからな。トリプトルのほうが性質悪いだろ』
と、何度か会話している。恐らく、トロイも”アースにならば縛られても構わない”と思っているに違いない。親友の恋路を邪魔することになるが、トリプトルも同じ様にアースを想っている。
親友トロイの幸せを願ってきた、が、まさか自分がその邪魔をする羽目になるとは思いもしなかった。
2人で手を繋ぎ、周辺の森を見て回る。最初はただ寄り添って歩いていたのだが、トリプトルがアースの手を取ったのだ。嬉しそうにその手を見つめたアースが、頬を染めて笑うのでトリプトルも思わず微笑する。
「あれ? 実が生ってる……マスカットか?」
「わぁ、大きな実! とっても美味しそう。食べてみましょう、じゃなくて食べてみよう、トリプトル」
「あのな、アース。無理に敬語を直さなくてもいいから。自然と、自然と」
「う、うん。ありがとう」
探索していると、木から美しい黄緑の葡萄がぶら下がっていた。木は、一本しかないが、点々と大きな実が生っている。
トリプトルが1房もぎ取ると、木の下に座り込んでまず1粒ずつ口に含む。舌で転がせば、大きく目を開き互いに顔を見合わせた。
「あまーい!」
「上等なマスカットだ、これ! 凄いな、高級品だぞ」
喉を通る、瑞々しさと程好い甘さ。しつこくなく、爽やかだ。持ち上げて陽に透かしたトリプトルは、アースに微笑む。
「アースの髪の色に似てる。ほら、陽が当たるとそっくりだ」
「そ、そうかな。こんな綺麗な色をしてるかな……」
「あぁ、アースの髪のほうがもっと綺麗だよ。オレは、好きだな」
言ってそっとアースの髪を摘んだトリプトルは優しく口づける、頬を染めてアースが俯いた。
「美味しいな、マスカット。もう一つ、食べる?」
「う、うん。食べたいな」
1粒、千切ったトリプトルはそのままアースの口に近づけた。おずおずと口を開き、それを咥えたアースは顔を覆い隠しながら口内へとマスカットを運ぶ。
暫し2人でマスカットを味わった。木の下では、豊潤な香りが風に乗って漂ってくる。
「帰るときにトロイ達にも持っていってやろうか。驚くだろうなー」
「そうですね、喜んでもらえそう」
2人は再び、手を繋いで探索する。色取り取りの花々が咲いている花畑もあった、物珍しそうにそれを見ていたアースに、トリプトルは笑う。しゃがみ込んで、必死になって何かを作り続ける。
「何をしているの?」
「そうか、知らないのか。見てろよ」
赤、白、黄……様々な花を摘みながら、器用に指先を動かす。感心してアースが魅入っていると、花で作られた腕輪が出来上がった。アースの華奢な手首にはめると、トリプトルが照れくさそうに笑う。
「どう? 結構上手く出来たろ?」
「す、凄いです……。なんて綺麗なの」
感動し、言葉を失ったアースに満足そうに微笑むトリプトルは、一心不乱に見続けているアースを引き摺って、探索を開始する。水辺に咲く大きな白い花を2人で眺め、切り立った崖にも生えていた黄色い花に目を奪われ。
「美しい惑星になってきたな。オレ達が頑張っているからなのか、アースの賜物なのか」
「みんなで、協力しているからだよ。私1人では、とても。これからも宜しくお願いします」
歩き回って小屋に戻ると、今日もスープを啜って2人で眠る。アースの髪を撫でながら、トリプトルは始終微笑んでいた。
愛しい、愛しい、オレのアース。これからも、君と共に……。
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