[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ぽーいっ。
画像はいつ描いたのか不明な勇者君ず。
右から
ダイキ
トモハル
ケンイチ
一人だけ下に居るのが
ミノル
勇者六人(上の四人+アサギ&ユキ)の絵も結構描いたんですけど、行方不明です。
画力が上がってないので、最近は描いた年代を気にせず絵をひけらかしてます(号泣)。
先に夕飯を食べたらしいマビル、急いで俺も食べてから必要以上に長風呂した。
いや、考え事をしたたんだ、湯船で。
それに、せめて清潔にはしておかないと、マビルに何を言われるかわからないし。
部屋に居るだろうか?
居てほしいけれど、ドアを開いて居なかったら・・・立ち直れないかもしれない、俺。
ドアの前で30分、立ち尽くす。
ドアノブに手をかけて、また、離して・・・。
まぁ、夜更けだしマビルも居ても眠っているだろう。
気合だ、溜息吐いてドアを開いた。
部屋が明るい、マビルは眠るとき、明かりを消して眠るんだけど・・・。
と、思ってベッドを見たら、マビルが、な、なんだ!?
起きてた。
マビルと目を合わせないようにした、後ろを向いてギクシャクと無意味に部屋を片付ける。
しかし、あれだ。
微かに面白がって、挑発している気がするマビル。
ごろごろ、と転がりながら、あぁ、そんなはしたないっ。
響き渡るようなでかい音で、唾を飲み込んで、クローゼットからローブを引っ張り出した。
昼間の続きだ、嫌がらせだ。
この間、あんなことしたもんだから・・・。
手を出してきた俺に対する復讐だろう、次手を出したら殺されかねない。
バスローブをマビルにかけた。
意外そうに大きな目を開いて、マビルがじぃ、っと俺を見る。
落ち着け、俺。
意識しちゃ駄目だ、アサギに誓って、触れちゃ駄目だ。
こういうのは、そういう職の女性とか、さ。
恋人同士が、夫婦が、夜にさ、その、あれだよね。
うん、そういうのだよね。
無関係な男に、見せてよいわけがない。
「あぁ、欲情しちゃって、あたしピンチになるんだー、そうなんだー。前科あるしね」
・・・悪魔にしか見えない。
やっぱり、面白がっている。
手を出した途端、瞬殺だ。
今後もネチネチ言われるだろう、俺の失態。
視線を合わせたくない、これはマビルの俺に対する怒りの表現。
口を聞いて貰えるだけでも、部屋に入れて貰えただけでも、よしとしなければ。
「いや、もうしないからそれは心配しなくてもいいんだ。絶対にあんなこともうしないから、安心して眠っていいんだよ」
安心させないと、いけない。
マビルの嫌がることなんて、しないとわかってもらわなければいけない。
「ふ、ふん。信用できないねっ」
「アサギに誓って、もうしないよ」
信用して欲しい、どうか、信じて。
不貞腐れたというか、怪訝そうに、疑い深く睨みつけてくるマビル。
もし、誓いを破ったらアサギの信頼を裏切る事になるんだ。
というか、先日もうすでに、信頼を裏切っているかもしれないけれど。
繋いだ手を、振り払わなかったマビルに、勘謝した。
アサギへの誓いが効いたのだろう、嫌がられなかった。
解って欲しい、マビル。
とても、好きなんだ。
好きだから、マビルの願いを叶えよう、我侭たくさん言って欲しい。
嫌がることなんて、絶対にもう、しないから。
これからもどうか傍にいて。
繋いだ手に、力を入れた、離れたくないという俺の我侭、聞き入れなくてもいいけれど。
・・・繋いだ手に、願いをかけよう。
まだ、大丈夫だ。
マビルはそこまで俺の事を、拒否していないはずだ。
この手が繋がれなくなったら、それはきっと。
完全に望みはないってことだろうから。
アサギ。
マビルを護ると再度誓うから。
この手が、俺の手の隣に、どうか、いつまでも、あるように・・・。
マビルは。
城の者に俺の気落ちっぷりを聞いて悪いと思ったのだろう、それから気を遣い始めた。
近くに寄って来てくれる、我侭も言ってくれる。
優しい子だ。
けれど、気を遣わせてしまっているというこの事態に、情けないとしか俺は思えない。
俺がしっかりしないと。
控え目に、足元を見ながら俺に何か言ってくるマビルは、とても元気がなくて。
何故か泣き出しそうだった。
誰かに怒られたんだろうか、俺に冷たくしすぎだ、とかで。
・・・誰だよ、余計なこと言ったの。
今度、捜し出して注意しないといけないな。
マビルが、19歳になった。
盛大な誕生日パーティーを開いた。
たくさんの品物に囲まれて、とても嬉しそうだった。
俺は、子供の頃約束したから、この日は地球に戻ってマビルとドライブに出掛けた。
1月だから寒いとマビルは不機嫌そうだったけれど、それでも渋々ついてきてくれたから奮発してロイヤルスイートを予約。
買い物をたくさんして、美味しいものを食べて。
雪が降ってきたから、慌てて車に乗り込んでホテルへ向かう。
誕生日記念も使ってケーキやワインも部屋に運んで貰った、流石にホテル側は若い俺がここまでしたから、驚いていたみたいだけど。
子供の頃からやってみたかったんだ、これ。
俺は、大人になれただろうか。
マビルが望むかっこいい大人の男に、少しは近づけただろうか。
何処へ行っても目立つマビルは、隣で出掛ける前よりかは機嫌が良さそうで。
疲れただろうから、今日も早目に寝かせたくて。
部屋はツインにしておいたから、今日は手を繋いで眠れないけれど仕方ない。
一緒に旅行できたから、それくらいは我慢しよう。
「マビル、おやすみ。明日はこの水族館に行こうと思うんだけど」
「うん、わかった。おやすみ」
パンフレットを見せてから、マビルを寝かしつけて、俺は一人、隣のベッドに入る。
さっき、外を窓から見たら、吹雪いていた。
積もると困る、俺の車は非常に・・・凍結に弱い。
明日は晴天を願って、横になって瞳を閉じた、考えても仕方がない。
マビルの寝息が聞こえてきたら、嬉しくて微笑んだ俺は、そのまま久し振りの運転も手伝って・・・すぐに寝た。
誕生日に。
一緒に居られるということは。
少なくとも、他人ではないよね?
少し、己惚れてみたんだ。
起きたら何故か同じベッドでマビルが寝ていて、手を繋いでいた。
・・・なぜ。
暖かいな、と思って目が覚めたんだ。
そうしたら、マビルが隣に居た、おかしい、寝るときは別々だったじゃないか。
何が何やら意味不明、俺は跳ね起きて位置を確認、確かに昨夜のホテルだった。
で、俺の寝たベッドの上だった。
マビルの寝ていたベッドは、当然空だ。
唖然と首を傾げて、暫し瞬き。
ぶるり、と身体が震える、空気が冷えていた。
思いっきり目が覚めた、寒さと衝撃のダブルパンチ。
跳ね飛ばした布団を被ろうと思った、マビルも冷えるだろうから。
と、思ってマビルに布団をかぶせた時。
「!!!!!!!!!!!!」
何故、マビルは裸で寝ているんだろう。
・・・ちょっと待った。
一瞬固まったが、勢い良くマビルに布団をかぶせてから、転げ落ちるようにベッドから這い出した。
ふと、床に転がるマビルが寝る前に来ていたローブが視界に飛び込んでくる。
・・・寝ぼけて、俺のベッドに来たんだよな?
深い意味はないよな?
思わず、くしゃみ。
そして気が付いた。
寒いと思ったんだ、俺も何も着ていない。
「????????????」
誰か説明して欲しい、これは一体どういうことだっ。
マビルが寝返りを打つ、俺は青褪めながらそろり、そろりと俺が着ていたと思われるローブを羽織る。
冷えていて、鳥肌が立った。
嫌な汗が全身から吹き出してきた感じだ、とりあえず・・・。
マビルが寝ていたベッドに潜り込んだ、寒かったし。
時計を見たら、5時。
後、数時間、眠りに就こう。
・・・無理やり眠りについて、朝、7時に目が覚めたら、やっぱり隣にマビルが居て、手を繋いでいた。
ちょっと待った、なんで???
ともかく。
そろりとベッドから這い出て、シャワーでも浴びようかと歩き出して、くしゃみ。
・・・どうしてまたまた何も着ていないんだ、俺。
さっき、着たよな? 羽織ったよな?
俺とマビルはそんなにも寝癖が悪かっただろうか。
いや、確かにマビルは寝相があまり良くない。
昔は蹴られ殴られ、壁に叩きつけられ、引っかかれ、散々な思いもしたけれど。
服を脱ぐなんてことはしたことが・・・ない。
筈だ、うん。
混乱、水を飲んで一息する。
小さく呻いて、マビルが起き上がった。
わぁ、案の定何も着てない。
気まずかったので、逃げるようにシャワーへと向かう。
「ねぇ」
声をかけられた。
・・・唇を噛み締めてゆっくり振り返ると、マビルが微かに怒った様な表情でこちらを見ている。
それは、そうだろうな。
起きて自分が裸にされていたら、普通の人は・・・激怒するよな。
全く記憶がないんだ、俺、また酔って何かしたんだろうか。
いや、そんなことは・・・。
「ねぇ、返事は?」
「お、おはよう」
間抜けな会話だった。
「他に言う事ないの?」
「・・・ご、ごめん」
何故謝っているのか意味不明。
沈黙、気まずい、空気が少ない、呼吸困難、窒息しそうだ。
「あのさ・・・」
何か言いかけたマビルを振り切って、バスルームへ逃亡する。
いや、ちょっと頭冷やさないと、というか、身体は寒いけど思考回路だけが沸騰していて、上手く状況判断が出来ない。
シャワーを浴びて部屋を恐る恐る覗き込むと、マビルがすでに支度していた。
テレビを見ている、横顔がなんだか悲しそうだった。
どう説明したらいいのか解らないけど、ともかく・・・。
「ご飯、食べに行こうか」
「うん」
「雪は止んだみたいだから、大丈夫だよ」
「うん」
「・・・その、何もしてないからね、大丈夫だからね、安心するんだよ」
「は?」
「いや、その、なんだ、きっと、何もしてないから。うん」
「・・・あたし、寝ぼけたの」
「うん、そうだろうね」
「別に、そっちに行きたくて進入したわけじゃないんだからねっ」
「うん、知ってるよ」
「・・・きーっ!!」
突然、クッションを投げつけられた、反射的に受け取ったら、顔を真っ赤にしたマビルが立っていて。
何か言おうと口をぱくぱくさせていたから。
「だ、大丈夫だよ。弁解しなくても、マビルは寝ぼけてたんだ。俺、勘違いしたりしないから、念を押さなくても大丈夫なんだよ」
もしかしたら、マビルは。
寒かったから、寂しかったから、俺のベッドに来たのかもしれないけれど。
そう思われるのが嫌なんだろう、俺に調子に乗られるとでも思ったんだろうと・・・考えて。
マビルは、力なく肩を落として、またテレビを見始める。
「・・・ご飯食べたい」
「うん、そうだね。待っててね今、着替えるからね。ここのホテル、朝食も有名なんだって。きっとマビルも気に入るよ」
「・・・うん」
妙にマビルの元気がない、そんなに空腹なんだろうか。
その日、マビルは元気がなかった。
やはり、寝ぼけていたとはいえ好きでもない男のベッドに自分で入り込んでしまった・・・という事実を、許せないのだろうな、と。
ぬいぐるみを買ってあげた、真珠のピアスを買ってあげた、笑うけれど、元気がない。
「た、楽しかったよ、ありがと・・・」
最後に何か言っていたけれど、車内の曲が煩くて。
聞こえなかった。
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |