別サイトへ投稿する前の、ラフ書き置場のような場所。
いい加減整理したい。
※現在、漫画家やイラストレーターとして活躍されている方々が昔描いて下さったイラストがあります。
絶対転載・保存等禁止です。
宜しくお願い致します。
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魔法でゴブリンを蹴散らし、なんとかあのタモトスズメの声を止めたほうが早そうだ。
魔法を得意とする仲間が横一列に並ぶ、迫り来るゴブリンを前に、一斉に強力な魔法を発動した。
アーサー、マダーニ、ムーン、ブジャタを筆頭に、勇者達も確実に発動する魔法を唱える。
トビィはミシアから弓を強引に借りると、一人タモトスズメ目掛けて矢を放った。
ミシアの力では無理でも、トビィの力ならば届くかも知れなかったのだ。
矢はタモトスズメを射抜きはしなかったが、それでも羽を翳めた。
驚いたらしく、羽を不器用にバタつかせて落下してくる。
弓矢をミシアに着き返すと、トビィは落下との時間差を計算し、岩に駆け上りそこから跳躍した。
「悪く思うな」
喉の奥で笑うと、計算通り落下してきたタモトスズメをそのまま剣で突き刺した。
小さい胴体を狙って確実に剣が捕らえる、チチチチチ・・・別の場所で遠ざかっていくもう一羽のタモトスズメ。
その声と同様に生き残りのゴブリンは戦意を喪失して、森の中へと慌てふためき戻っていった。
軽々と地面に着地し、突き刺さっていたタモトスズメを振り払うトビィ。
「想像以上強いな、トビィ君」
「これくらいは、当然」
ライアンが拍手し近寄ってきた、速度が飛びぬけて速い、そして状況判断が得意そうだ。
「何処かにもう一羽居た様だな、最後に啼いた」
「敵意を喪失したならばそれで良いさ。それにしても、ここも結界が崩れているようだな、一般人はとても先へ進めないだろう」
「いや、正確には崩されていないかもしれない、ここから先へはゴブリンが来ていないから」
言うなりトビィは木の棒を拾い上げると、地面に線を引いた。
攻防戦を繰り広げていた位置、阻まれるように近づいてきていないのだ。
成程ね、と大きく頷くライアン。
簡素な結界を念の為四方に張り巡らせると、男性陣が万が一に備えて交代で温泉に入り、その場で睡眠を取る。
一応交代で見張りをつけたが、朝まで何も来襲しなかった。
夜が、明ける。
アサギは早朝、スカートに入っていた小さな手帳を取り出した。
ペンが生憎なかったので、爪で印をつけている。
今日は6月29日のはずだ。
手帳に気がついた勇者達が代わる代わる覗き込み、六人同時にあることに気がつく。
「夏休みっ! 夏休みまでには帰らないとっ」
そう、このままいくと、夏休みである。
時間の流れが同じとは考えにくい・・・というか、きっと地球で時が止まっているだろうから大丈夫、と乾いた笑い声を出す勇者達。
「これで時が止まってなかったら、俺達行方不明の捜索願出されてるよ」
笑い転げて語るトモハル、だが地球は現実、そうなっていた。
・・・ということを、勇者達は知らない、知るはずもなかった。
地球日付、7月1日。
アサギの手帳に爪の印が増えていく、明るい早朝、遠くまで透き通って見える。
青空が広がり、真っ白な雲がふんわりと浮かんでいる快晴。
「お、城が観えたぞー」
馬車を操作していたライアンが嬉々として叫ぶ、こぞって歓声を上げると勇者達が馬車から顔を出した。
「すごーい、お城だお城っ」
「きゃー、おっきいいーっ」
アサギとユキが興奮気味に手を叩いて喜んだ、他の勇者達も感嘆の声を漏らしている。
遠くからでもはっきりと解る巨大さ、その威圧感にただただ声を張り上げる。
目前に迫る最初の城下町・ジェノヴァ。
「大きい公園が中心にあって、そこが憩いの場だな。飲食店が盛んで公園を中心にぐるりと店が立ち並ぶ。港街でも有るから、旅人も多く滞在する。自分の店を持ちたい人々がこぞって集まる場所だ。王宮も安定しており、王も好かれている、理想的な場所だな」
「そうね、世界一盛んかも知れないわね。劇場に闘技場、遊技場・・・面白いわよ」
胸が躍る、勇者達は魔道書を放り出して、馬車から外を見つめていた。
アーサー、マダーニ、ムーン、ブジャタを筆頭に、勇者達も確実に発動する魔法を唱える。
トビィはミシアから弓を強引に借りると、一人タモトスズメ目掛けて矢を放った。
ミシアの力では無理でも、トビィの力ならば届くかも知れなかったのだ。
矢はタモトスズメを射抜きはしなかったが、それでも羽を翳めた。
驚いたらしく、羽を不器用にバタつかせて落下してくる。
弓矢をミシアに着き返すと、トビィは落下との時間差を計算し、岩に駆け上りそこから跳躍した。
「悪く思うな」
喉の奥で笑うと、計算通り落下してきたタモトスズメをそのまま剣で突き刺した。
小さい胴体を狙って確実に剣が捕らえる、チチチチチ・・・別の場所で遠ざかっていくもう一羽のタモトスズメ。
その声と同様に生き残りのゴブリンは戦意を喪失して、森の中へと慌てふためき戻っていった。
軽々と地面に着地し、突き刺さっていたタモトスズメを振り払うトビィ。
「想像以上強いな、トビィ君」
「これくらいは、当然」
ライアンが拍手し近寄ってきた、速度が飛びぬけて速い、そして状況判断が得意そうだ。
「何処かにもう一羽居た様だな、最後に啼いた」
「敵意を喪失したならばそれで良いさ。それにしても、ここも結界が崩れているようだな、一般人はとても先へ進めないだろう」
「いや、正確には崩されていないかもしれない、ここから先へはゴブリンが来ていないから」
言うなりトビィは木の棒を拾い上げると、地面に線を引いた。
攻防戦を繰り広げていた位置、阻まれるように近づいてきていないのだ。
成程ね、と大きく頷くライアン。
簡素な結界を念の為四方に張り巡らせると、男性陣が万が一に備えて交代で温泉に入り、その場で睡眠を取る。
一応交代で見張りをつけたが、朝まで何も来襲しなかった。
夜が、明ける。
アサギは早朝、スカートに入っていた小さな手帳を取り出した。
ペンが生憎なかったので、爪で印をつけている。
今日は6月29日のはずだ。
手帳に気がついた勇者達が代わる代わる覗き込み、六人同時にあることに気がつく。
「夏休みっ! 夏休みまでには帰らないとっ」
そう、このままいくと、夏休みである。
時間の流れが同じとは考えにくい・・・というか、きっと地球で時が止まっているだろうから大丈夫、と乾いた笑い声を出す勇者達。
「これで時が止まってなかったら、俺達行方不明の捜索願出されてるよ」
笑い転げて語るトモハル、だが地球は現実、そうなっていた。
・・・ということを、勇者達は知らない、知るはずもなかった。
地球日付、7月1日。
アサギの手帳に爪の印が増えていく、明るい早朝、遠くまで透き通って見える。
青空が広がり、真っ白な雲がふんわりと浮かんでいる快晴。
「お、城が観えたぞー」
馬車を操作していたライアンが嬉々として叫ぶ、こぞって歓声を上げると勇者達が馬車から顔を出した。
「すごーい、お城だお城っ」
「きゃー、おっきいいーっ」
アサギとユキが興奮気味に手を叩いて喜んだ、他の勇者達も感嘆の声を漏らしている。
遠くからでもはっきりと解る巨大さ、その威圧感にただただ声を張り上げる。
目前に迫る最初の城下町・ジェノヴァ。
「大きい公園が中心にあって、そこが憩いの場だな。飲食店が盛んで公園を中心にぐるりと店が立ち並ぶ。港街でも有るから、旅人も多く滞在する。自分の店を持ちたい人々がこぞって集まる場所だ。王宮も安定しており、王も好かれている、理想的な場所だな」
「そうね、世界一盛んかも知れないわね。劇場に闘技場、遊技場・・・面白いわよ」
胸が躍る、勇者達は魔道書を放り出して、馬車から外を見つめていた。
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