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ワイルドストロベリー。
・・・というハーブをご存知ですか?
バラ科フラゴリア属。
和名・エゾヘビイチゴ。
別名・野苺。
のいちご、なら分かると思います。
このハーブ、素敵な伝説があります。
「これね、これ」
「あー、この一番左のやつ」
「うん。お花、苺でしょ」
「ホントだ、でももう季節終わったじゃん」
「ワイルドストロベリーはね、普通の苺と季節が違ってね、今から花が咲いて、実がなるんだよ」
「へー」
与えるお水は、お米のとぎ汁。
それだけでは足りないので、あとは水道水。
ワイルドストロベリーだけで育成せずに、他の四種のハーブと育てている。
わさわさ、と初夏の太陽の光を浴びたハーブ達は急成長。
草をかきわけて覗き込むと、可憐な白い花が4っつ、咲いている。
たくさん他にも蕾があるから、もっと花が咲くんだろう。
とても楽しみだ。
彼氏と水を与えつつ、じーっと、花を見た。
「これねぇ、不思議な話があるんだよー」
「苺の話?」
「そだよー。なんかね、ワイルドストロベリーの苗を購入して育て始めた人がね、一年でスピード結婚したんだって。それで、その育成してたワイルドストロベリーをね、たくさん増えたから、式に来た友達に何気なく配ったのね」
「うん」
「そしたらね、貰って育て始めた人達もね、次々と結婚していったんだって!」
「へぇー、結婚の花?」
「・・・っていう伝説がある、不思議なハーブなのだ」
部屋の右上に、今年もツバメが巣を作った。
去年、雛がベランダに落ちてきたから、今年は落ちてこないように毎日心配で覗いている。
雛達の鳴き声が、今日も元気に聴こえている。
そういえば、ツバメも幸運を運んでくれる鳥だ。
私は思わず、笑った。
私のこのワイルドストロベリーは、実を生らせるだろうか。
これだけ元気に育っているから、きっと数ヶ月もすれば可愛い実を生らすのだろう。
たくさん生ったら、ジャムにしてみよう。
今から、作り方を把握しておかないといけない。
葉っぱも、たくさん乾燥させてハーブティにしよう。
香ばしくて美味しいから、たくさん作って常備茶にするのだ。
自分で育てたハーブで作ると、また味も格別。
「日曜日、晴れるかなぁ」
現在、天気は超ご機嫌、晴天。
初夏を通り越して、真夏日じゃないかー、と突っ込みたくなるくらいの、暑さ。
日曜日、苺狩りに出掛けるので、天気が不安だったり。
ハウスなので、雨は気にしなくても良いけれど、どうせなら、晴れの方が気分が良い。
終わりがけの、苺狩り。
もう、残りも少ないし甘くないかもしれないけれど。
苺繋がりなのか、じつは苺にも不思議な伝説があったりするのだ。
この地区だけかもしれないけどっ!
地区っていうか、私の身の回りだけかもしれないけどっ。
苺狩りに、彼氏と出掛けた友達は、その年にみんな結婚しているのだ。
無論、苺狩りに行っていなくても結婚している友達もいる。
けれど、苺狩りに行って結婚した友達は、皆、幸せな家庭を築いているのだ。
これって・・・凄いよね、うん。
苺の、あの可愛らしい姿。
二人で摘んで、二人で食べれば。
幸せな気分になれるから、かな。
ともかく、そんなわけで。
私は、カレンダーを見る。
苺狩り、の文字。
初めて行く、彼氏との苺狩り。
苺狩りなら、家族と行ったし友達とも行ったし。
けど、そういえば彼氏と行ったことが、過去にもなかったりする。
「結婚、出来るかな」
ぼそ、っと私は呟いた。
「出来るだろ、別に苺狩り行かなくても」
と、あなたが呟いた。
私は。
隣でカレンダーを見ていたあなたの手を取って、ぎゅっと、握ったのだ。
ベランダの、ワイルドハーブに願いを籠めて。
日曜日の、苺狩りに祈りを籠めて。
大事な大事な、世界でたった一人のあなたと。
「これからも一緒に居られますように」
可愛い、可愛い、苺に願いを、祈りを。
「・・・さて、ワイルドストロベリーティーでも飲みますか! 自家製の」
私は、あなたに、笑った。
苺を、育てよう。
ベランダでも、お庭でも、苺を育てよう。
たくさん、たくさん、育てよう。
私と、あなたと、家族と一緒に。
緑の葉は、優しさを。
赤の実は、情熱を。
白の花は、安らぎを。
「届け、届け、私の想音。」
目を閉じれば、苺を育てている、私が見えた。
庭に新しい仲間が加わったので、先程から水を与えている。
「? 新しい花か?」
「ギルザー、おかえりなさいなのですよ。奈留がね、お花くれたのです」
「・・・苺?」
「ワイルドストロベリー、という名前なのですよ」
旦那が帰宅してきた、最近は陽が落ちるのが遅いので時間の感覚が掴めないが夕方らしい。
隣にしゃがみ込んで、二人でその新しく植えられたワイルドストロベリーを見つめる。
「可愛い花だな」
「はいなのです、この辺り、一面ワイルドハーブで埋め尽くす予定なのですよ。マビルとか、まぁるちゃん、ユーリエル様にみやちゃん、ララたん達にも増えたらおすそ分けするのです」
「可愛いから、大事に育てて貰えるさ」
ギルザが、そう言って頭を撫でてくれたので、緑の髪の女はとても、嬉しそうだった。
「夕飯は?」
「今日はー、手羽先と根菜のレモンスープにゴーヤの肉詰めなのです」
ギルザが、腕を持って立ち上がらせてくれる。
夢中で砂弄りをしていたので、一応ガーデニング用のエプロンを装着していたがスカートの裾が砂まみれだ。
「アサギ。・・・それ相応の服で今度からやりなさい」
「はいなのです」
緑の髪の女は、いつものように、笑った。
手を繋いで玄関へ戻る、いつものように、二人で、夕飯を。
幸せな、時間を。
この時期のお散歩は、見てよし、香りよしの 絶好のお散歩季節。
とは言え
梅雨時期のお散歩も、夏の夕暮れや早朝のお散歩も、空気が金木犀色になる季節のお散歩も 木枯らしの中に花色を見つける季節のお散歩も…
年がら年中 迷子になりながらのお散歩を楽しんでるんですが(笑)
ふと気付くと アサギさん宅の前。
変わらず 満面の笑みで話すアサギさんに 包み込むような優しい表情でアサギさんを見つめるギルザさん。
なぜかこっちまで、心がホコホコにv
「帰ってご飯作ろー」と笑顔がウツった気持ちで、走って帰る♪
*お邪魔さまでした(笑)
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