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別サイトへ投稿する前の、ラフ書き置場のような場所。 いい加減整理したい。 ※現在、漫画家やイラストレーターとして活躍されている方々が昔描いて下さったイラストがあります。 絶対転載・保存等禁止です。 宜しくお願い致します。
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Image449.jpgイラストは例の如く友人様。
左から

イエン・アイ(魔族、兄)←双子
ミシア・ドライ・レイジ
イエン・タイ(魔族、弟)←双子

か、壁の模様の書き込みが恐ろしく細かくて、流石・・・。
どうやったら、このくらい絵が上手くなれるのだろうか。
さっぱり解りません。
このシーンまで46回で持ち込めるかどうかが激しく疑問です。
が、早く皆様に見ていただきたかったので、ここまでいけなくとも、今載せてみましたー。
ミシア、美人だー。
流石自称・絶世の美女。
アイが着ている服は私がデッサンした男物の服で、お気に入りの服なのですー。
何故敵に着せたんだ、私よ。

そして、この二人の名前どうにかならないのだろうか・・・。

とりあえず折角なので無理やりダイキの心情を書いてみたり、して、みたりー・・・。

船旅を続けていたアリナ達、トビィが不在で皆の意気も消沈したのは確かだが進んで戦闘訓練を行う者は増えた。
日々生き甲斐を無くし、頬に手を乗せて甲板で水面を眺めているアリナの真横ではサマルトとダイキが剣を交えているが瞳の端に映しているだけ。

「ひま」

ぼそ、っと小声で呟くとアリナはそのまま倒れ込むように仰向けになると瞳を閉じて眠りに入る。

「おい、アリナ。指導してくれよ」
「めんどい」
「オレ達だって、力を付けたらアリナと互角になるかもしれないだろ!? 育てようとかしないわけ?」
「ならない。やるだけ無駄」

ごろ、と甲板を左右に転がりながらアリナは再び昼寝に入った。
あれから、魔物には出くわしていないので、それも更にアリナの退屈さに拍車をかけている。
無事に航海が進んでいるので、非常に有難い事なのだが。
実際、ダイキとサマルトも自分達がどう成長したのか実戦で試してみたくて魔物の登場を待ち侘びていたりする。
そのくせ、適当に弱い敵を望んでいるから性質が悪い。
ダイキとサマルトは一向に指導してくれないアリナに大きな溜息を吐くと、肩を落として二人で再び黙々と剣を交える。
当然真剣ではなく、木刀で打ち合っていた。
途中、小さな島に立ち寄り水や食料などを供給したが、旅は順調だ。
ダイキは魔法はサマルトに教わった、故に、サマルトの得意な火炎の呪文ばかりを身につけていく。

「まぁ、生き物は火に弱いから、火炎の魔法で結構有利に運べると思うぜ」

にかっ、と笑って甲板から海へ向けて火炎の魔法を放ち続ける二人。
それは主に夜行われた、というのも、明るさで船の航路を測ったり子供達を喜ばせたりとそんな理由である。
そして何より空気がその付近だけでも、僅かに暖かくなるからだ。
満天の星空の下、光り輝く月の光を浴びながら懸命にダイキは魔法を会得している。
火炎の魔法ならある程度使いこなすまでに至った、剣の腕も上がっただろう。
船の寝心地の悪いベッドにもなれた、質素な食事にも慣れた。

「アサギは・・・無事かな」

一人、呟く。
ダイキにとって、アサギは本当に憧れの存在だった。
身長が人一倍高く、それで目立ってしまうダイキは本人の意思とは裏腹に勝手に推薦で多々役員を押し付けられていた。
去年は運動会の五年の団長もこなしたが、その傍らにはアサギが五年副団長として居た。
たまたまクラスが同じになり、そこで運よく選ばれて一緒になったわけだが、人と付き合うのが苦手なダイキを見越してだったのだろう。
アサギが発言し、ダイキに助言を求め、結果的にダイキの発案という形で何度も応援団会に貢献したものだ。
その時は対抗チームの五年団長がトモハルだったこともあり、以前から何かと周囲が盛り上げてきたライバル対決を余儀なくされたわけだが。
そう、ただ”容姿が目立つ”という理由だけで、容姿もさることながら、頭脳明晰、スポーツ万能、人付き合いの良いトモハルと常に比較されていたのだ。
『頑張れ、大樹! 朋玄を叩き潰せ!!』
意味不明な声援に、苦笑い。
トモハルは確かに、友人の数が男女問わず多かった。
誰とでもすぐ溶け込める性格であり、そこまでいけ好かない性格ではない。
しかし、やはり優秀すぎて周りから反感を買うこともある。
ささやかなものだが。
最大の原因は、アサギだろうか。
自分に自信のあるトモハルは、アサギにも積極的だったわけだ。

「アサギ、可愛いよね」

と普段からさらりと発言していたトモハル、羨ましく思った男子生徒も少なくは無い。
何しろ、アサギと並んで同校の優秀人材なのだ、隣に立つのに相応しい。
その五年の運動会にて、チアガール姿のアサギの隣、学ランを着てトモハルと見事張り合ったダイキ。
大声を張り上げて、応援歌を歌った。
立派な姿だった、長身なだけあって、迫力がある。
が、本人は冷や汗を流しながら懸命に声を出していたのだ、極度の緊張で。

「大丈夫かな? ペースが速いからお水、飲んで」

少しの休憩、アサギに手渡されたペットボトルを素直に受け取り一気に飲み干す。
飲んでから気がついた、蓋が開いていたし量も減っていたのだからアサギも飲んだのだろう。
間接キス。
硬直したダイキだが、アサギは気づいていないのか気にしていないのか心配そうにダイキを見ている。

「歌の速度が速まったら、私がダイキの前に出るから、それで少し落としてみたらどうかな?」
「・・・やってみる」

空のペットボトルを返し、二人は軽く微笑むと再び定位置につく。
アサギのアドリブで後半の応援は上手く出来た、その時ダイキは思ったのだ。
どうしてこの子は、他人を良く見ていられるのだろう、と。
そして思った、この子にずっと見ていられると、どうなるんだろう、と。
次第に目で追うようになったダイキ、六年になってクラスは離れ離れになったが不幸中の幸いで隣のクラスだ。
合同体育もある、目立つアサギを目で追う。
目で追ううちに気づいた、他人に気を配りすぎ、誰にでも優し過ぎる。
そして思った、彼女の視線を独り占めに出来る奴は、誰なんだろうな、と。
アサギのそんな、気遣いが好きなダイキ、それは自分にないもので、出来ないものだからだろう。
そして手を差し伸べると嬉しそうに、綺麗な歯を見せて笑うアサギの笑顔がダイキはとても好きになった。
また、二人で応援団をやりたいと思ったが、今年の運動会はどうだろうか。
クラスは全部で6。
組は赤・青・黄の三色に分けられる、三分の一の確率で今年もアサギと同じ組になれるわけだ。
毎年、クラス委員がくじ引きで色を決める。
六年の代表者が集まり、一斉に六本の紐を引き、先に何色が塗ってあるかで全校の運命が決まるわけで。
それが楽しみだったダイキだが、現在、地球を離れて異世界で勇者中。
アサギと一緒に来れたものの、肝心のアサギは魔王に連れ去られてしまった。
まぁ、ダイキのクラスには今年、トモハルが居るので応援団長は半ば諦めてもいたのは確かだが。

「早く、助けに行かないと」

サマルトが先に眠りについたが、ダイキは星空の下で素振りをしている。
少し肌寒いが、こうして動いていれば身体も温かくなるものだ。
気丈なアサギだが、泣いているに違いない・・・ダイキは唇を噛んだ。
暫くして、ついに船が港に到着した。
カナリア大陸・港街ドゥルモ。
ダイキ、アリナ、クラフト、サマルト、ミシアの五人は久し振りの陸の感覚に足をもつれさせる。
が、思い切り皆で跳躍し大地を踏みしめた。
まずは、ジェノヴァに滞在組に手紙を書く。
クラフトが航海中綴っていた手紙に加えて、無事に到着したこと、情報収集しシポラへと一刻も早く旅立ちことを記載。
昼前に到着した為、船では食べる事が出来なかった新鮮な野菜を大量に食べたいと皆思って居たので、そんな店へ足を運んだ。
太陽の陽を浴びた、大地の恵を貪るように食べる五人はサラダばかり注文してしまった。

「さて、今日はどうしますか?」

クラフトが腹五分目でようやく皆に声をかける、ミシアだけが顔を上げて他は無我夢中で食べ物から目を離さない。

「今でしたら、まだ余裕を持って歩けます。一刻も早く状態を把握したいですもの、このまま聞き込みに行きませんこと?」
「ですね。宿の手配だけして、早目に休めるようにし、極限まで動きましょうか。同意見です」

やはり真剣に食べている三人を尻目に、二人で深く頷いて会話は終了である。
ともかく街はジェノヴァまでとは言わないが広いのだ、重たい腰を上げて散策開始。
三人の腹は、幾分か満たされたようで、満足そうに立ち上がっている。
二組に別れる事にし、クラフト&アリナと、ダイキ&サマルト&ミシアという構成をとった。
軽くアリナとクラフトは目配せする、ミシアの注意を逸らして、二人で会話をする絶好の機会である。
五人は今夜の宿の前で別れた、その宿は丁度街の中心に位置するので、東西に分けて聞き込みをする。
反対方向に歩き出し、夕刻には戻る事、急な体長の変化で身体が悲鳴をあげたら、すぐに戻る事を約束。

「これなら、ミシア殿に会話を聞かれることもないでしょうから」
「ん。さぁて、何から行こうか」

大きく伸びをしてアリナは肩を鳴らした、二人とも歩きながらの会話である。
何処かに座って綿密に語りたいのも山々だが、『万が一』が怖い。

「トビィ殿が去られてから、ミシア殿と何か?」
「あー・・・ほとんどボク、気が抜けていたからなー・・・。稀に鋭い視線を感じることはあったけど、それくらい」
「ならば・・・良いのですが」
「窮屈でさ、あんまり部屋に居なかったし」
「こちらの掴んだ情報では、船員達にサボリ癖の出る者が増えたようでした」
「それに、ミシアが関わっている確率は?」
「0ではない、と思っております」
「ふん、そーか」

爪を噛み、アリナは忌々しそうに舌打をした。

「じゃ、ともかく今後も観察期間、ってとこかな」
「そうですね。何か異常があれば、ほんの些細な事で構わないので、至急言って下さいよ」

この話は一度中断である。
二人は街中から外れて、静まり返る路地へと向かう。
耳を澄ませながら、そして正面を見ているようで左右に気を配りながら、歩き回った。
思いの外、人が居ない。
まぁ、初日で情報が掴めるようならば、大事にはなっていないだろう。
その日は、二人して何も得ずに宿へ舞い戻る事になった。

その頃、もう一組の三人。
ミシア、ダイキ、サマルトはミシアの案内で街を彷徨っていた。
ここへ来た事がある、というミシアに任せてついていく。

「母の死と繋がるかもしれないシポラ・・・。一刻も早く情報を」

焦るようにミシアは早足で人混みをすり抜けていく、二人は追いかけるのに必死だった。
三人は教会へ出向いた、昼からのミサが始まるらしく大人しく席に着く。
ダイキは当然教会になど来た事が無かったので、緊張気味でサマルトの隣に腰掛けた。
サマルトの星の神は女神・エアリーであるが、ここの神は男神・クレオだったので、教会の正面に掲げてある銅像に違和感を感じてしまう。
パイプオルガンの荘厳な曲、子供達の聖歌、ダイキは疲労も手伝って無意識で眠りに入ろうとしている。

「子供達を・・・子供達をシポラから戻りますようにと・・・」

背後からそう聞こえたので三人は一斉に振り返った、ぎょっとして身を仰け反らせた人物の他に、懸命に胸の前で手を組み、俯いてぶつぶつと祈っている中年の女性がいる。
目配せし、その場は大人しく聖歌を聴いていた。
ミサが終わり、協会から人々が徐々に立ち去る中で、三人は先程の女性を捜す。
確実に『シポラ』と言っていた、聞き間違いではない。
ダイキが見つけ、慌てて駆け寄ると後ろから声をかけた、振り返られて言葉に詰まる。
ミシアが駆けつけ、代わりに前に進み出ると、優しく微笑みかけて口を開いた。

「すいません、少しお聞きしたいことがあります。・・・シポラで何かあったのですか?」

その問いに、女性は身体を引き攣らせると、小さな悲鳴を上げて逃げようとした。
思わずサマルトが腕を広げて回り込み、逃げ道を遮断。
それに更に悲鳴を上げる女性、周囲の視線も気になるので害は加えないと必死に説得し四人で教会裏の木々の中へ。

「私の母が、シポラ近辺で殺害された可能性があります。ジェノヴァから来たのですが不穏な噂も耳にしました。
お願いします、何か知っている事があれば・・・」
「知るも何も、私が知りたい・・・。息子達が突如シポラへ行くと言い出して、半年帰ってこないんだ。
その間、手紙も何も無い、不安で不安で。こっちでも妙な噂を聞くだろ・・・」

言葉を慎重に選びながら答えている気もする女性に、ミシア達も不安に駆られる。

「息子さん達の動機、全く不明なのでしょうか?」
「あぁ・・・。特に変わった様子は無かったんだ・・・。毎日友達と遊ぶのが日課で」
「その友達は、今何処に?」
「一緒に、シポラへ」

一同沈黙。
友達に話が聴けたら、と思ったがそれも無理なようだ。
しかし、そうなるとその友達と遊んでいた時間に何かがあったとしか・・・思えない。
シポラへ行きたいと思った、その原因はなんなのか。

「・・・幾つなんですか、息子さん」

ダイキが控え目に問うと、落胆して返答。

「あなたと同じくらいですよ。15歳と13歳です」

俺は12歳です、と反論する事も出来なかった、あまりに悲痛な女性の声。

「アサギが言ってた・・・マインドコントロールをすでにされていたのかもしれない」

ぽつり、とダイキが呟いて足元の草花を見つめる、女性が不思議そうに首を傾げた。

「息子さん達友達の輪の中に、何者かが接触して、”シポラへ行かなければならない”という情報を植えつけるんです。深く、心と脳内に。すると、行かなくてはいけない、と思い込んでしまいます」
「それだけ人を集めて、何がしたいのかしら。そこが重要ですわね」

ミシアがダイキの肩に手を置く、神妙に頷くと今日はここで岐路につくことにした。
深く女性にお辞儀をし、無言で宿へと戻ればすでにアリナとクラフトは戻ってきている。
夕食前に、一室で会話だ、宿の食堂ではとても話すことが出来る内容ではないだろう。
ミシアは、シポラへと消えていった少年達が多々居る事を報告する。
顔を顰めて聴いているアリナ、瞳を伏せているクラフト。
やがて、重苦しい沈黙の後、クラフトがようやく口を開いた。

「情報を集めるか、このまま向かうか、ですが・・・。いかがします?」

クラフトが全員を見つめながら、静かに返答を待った。
情報収集に越した事はない、重要な事だろう。
しかし、情報はあくまで噂の一環に過ぎない場合もある、それくらいならば時間が勿体無いので直に目で確かめるほうが良いかもしれない。

「ボクは面倒だから突撃に一票。すでに被害は出てるんだ、これ以上被害を捜しても仕方ない。何が行われているか見極めるべきだ」
「私は情報収集に一票を。あまりに危険すぎます、せめてあと一週間と期限を決めて、ではいかがかしら」

意見がいきなり割れた、二人がムッとした顔つきで微かに睨みを効かせている。
気まずそうにサマルトが口を挟んだ、かなり控え目なのは余程二人の火花が怖いからか。

「俺は突撃かな。居てもたっても居られない性質なんだ」

そうなると、ダイキに視線が集中した。
引き攣った笑顔で、頭を掻きながらダイキは静かに意見を述べた。
あぁ、こんなときアサギが居たらなんて言うだろうか、と考えながら。

「お、俺は。
情報収集が良いと思うんだ、どんな情報でもあればありがたい。遠い地のジェノヴァであれだけの情報を得られたんだし、近いここなら別の確信についた情報が出てもいいと思う。
でも、個人的な意見だと突撃。だって・・・どう考えたって間違った場所だし」

そして視線はクラフトへ、と。
苦笑いして四人を見比べる、そう、双方の言い分が正しいのだ。

「同時にこなすとして、また二組に別れますか? ただし、シポラ組は無茶をせずに偵察のみ、一週間経過しても戻らぬなら二班が突撃」

リスクが大きい、しかし、偵察ならば少人数のほうが好都合だろうか。
首を捻って考えていたところへ、夕食の知らせである。
地名を出さない事を徹底し、食事中も会話を続ける事にした。

「一週間。二人ここに滞在して情報収集後、向かう。
三人は明日準備が整い次第出発、深入りせずに周辺で様子見。
・・・どうだろう、妥当はこれだろうか」

アリナの意見に、皆同意、後は誰が向かうか、だ。
食後の紅茶を啜りながら、クラフトが案を出した。
シポラ行きは感情に左右されてはいけない、何かを見ても行動せずに後から来る二人を待たねばならない。
ゆえに、『情報』を優先したミシア、ダイキ、クラフトが。
突撃を優先したアリナとサマルトが、街に残る形にした、残り組みの暴走が些か気になるが、攻守のバランスも比較的妥当である。
正直、クラフトはアリナと共に居たいのだが、ミシアと誰かを単独で何処かへ行かせるのは気が引けた。
その間、アリナからサマルトにも軽く説明をしてもらうつもりである。
五人はそれぞれ席を立ち、早々に眠りに入った。
シポラ行きの攻撃の主がダイキ、回復、攻撃、防御補助のエキスパートであるミシアとクラフトがつくのである意味強いだろう、二人もそこそこ戦闘できる。
滞在組みのアリナが抜群の戦闘力を誇り、回復、攻撃魔法をこなすサマルトとならば何かあっても切り抜けられるだろう。
いや、切り抜けねばならないのだ、どちらも。
自分にのしかかってきた期待が、ダイキを震わせた、苦手なのだ責任感は。
ベッドの中で唇を噛み締める、震える手を強引にベッドに押し付けて無理やり瞳を閉じていた。
アサギを、ミノルを、トモハルを、ケンイチを、ユキを思い出す。

「頑張ろう・・・船で練習した、いけるはずだ」

何度もその言葉を繰り返しながら、ダイキは朝を迎えた、いつしか眠りにはついていたので、気分良く目は覚めた。
顔を叩いて、気合を入れる。
冷たい水で顔を洗うと、腹いっぱい朝食を詰め込む。
剣を装備する、頷いて颯爽と街を歩く。
門でアリナとサマルトが見送り、三人は街から踏み出した。
向かう先は、青空の先、雲で覆われた不可解な場所・シポラ。
何人もの少年がそこへ向かった。
邪教徒の巣窟であると教えられた場所だった。
ミシアの母が、死に際にとった行動、そして死んでいた場所。

「行こう、クラフト、ミシアさん」

ダイキの何かを決意した重い声に、思わず二人は眩しそうに見つめてからこう返答。

「行きましょう、三星チュザーレの勇者・ダイキ」
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