【５回目のお誕生日】

もうすぐあなたのお誕生日、五回目のお誕生日

「プレゼントなんか要らない、お前が隣に居ればいい」

と、ぶっきらぼうに言ったあなたに精一杯の贈り物
あなたが食べたがってたものとか
お疲れのあなたにマッサージとか
そんな感じで過ごしましょう

欲しがっていたお財布は
クリスマスまで持越しです
そうしよう、必ず送り届けるから
クリスマスまで持ち越ししよう

もうすぐあなたのお誕生日、です

・・・でもその財布だと、あなたと君はお揃いになるので
私もそれ、欲しいかも。

【魔法を使ってみたりとか】

友達が何度か言った事
家族が何度か言った事

あのね、私ね
怖くて怖くて、出来なかったの

失うくらいなら、中途半端でいいから一緒に居たい
消えてしまうくらいなら、このままがいい
先に先に、延ばしてきたの
ただ、ただ、あなたが消える事が怖くて
ずっと、ずっと、傍に居るために
私が取った方法でした

時計の針が０時を告げる
魔法が解けてしまう前に
魔法が解けてしまわないように

魔法で現実にしなきゃ

【詩と心】

常に向かい合わせ
鏡の中で、二つは同じ

なんて解りやすい世界

今思えば、私の行動のあれもそれも
全ては心の弱さから
暗示をかけるために、必死で詩を探してた
詩を読んで暗示をかける
大丈夫、大丈夫と、暗示をかける

とりあえず、一人で叫んでみた
とりあえず、一人で泣いてみた
とりあえず、一人で落ち込んでみた
とりあえず、一人で小説の主人公を羨んだ

あなたと一緒に、居たいんだ
怖くても、一緒に居たいんだ

心と詩は隣り合わせで向かい合わせ
心が悲鳴を上げるなら
詩が比例して増えていく

・・・みたいだ

【ちょっと君にお手紙を】

もし。

あの人が失敗してしまったら。

君に私は。

三度目の助けを求めていいですか？

それはやっぱりずるいと思うのだけど。

優しい君なら、私を解ってる君なら。

必ず助けてくれるので。

万が一の時、助けてください。
君は笑って手を伸ばすんだろうな。

「良く頑張ったね、もういいよ」

って、言ってくれるかな。

でも、まだそんなことは、私考えないよ。
うん、大丈夫だよ。

【手を伸ばした先に】

胸に突き刺さったものを、取り払うには
何が必要なんだろう

あなたの言葉が消えなくて
苦しくて辛くてうろうろと

口にしたら現実になるから
怖くて嫌で言いたくない

緑の娘を救ってくれた濃紺の魔法使いなら
この胸に刺さっているもの、取ってくれる？

ので、君に助けを求めた
君なら私を救ってくれる
それはずるいと思ったけど
私には君に助けを求めた

二度目の、助けを求めました
救ってくれてありがとう

胸に刺さっているものは、きっと抜けたよね